フラットな関係っていいですよね！

村上誠 (株式会社さかい新事業創造センター)  Vol.245

KNSの活動はもちろんですが、いま、フラットな関係で楽しく、また、自分自身の勉強となり、感謝していることがあります。その活動のひとつが「Passion Lives Here Band」です。ご存じの方もおられると思いますが、「中小企業経営者を歌で応援するセミナーバンド」という、初めて説明を聞いた方は、「？」マークがいっぱい並ぶと思います。経営コンサルタントや行政の企業支援担当者、クリエイターや会社員、中小企業経営者が、それこそ、フラットな関係でバンド活動を行い、中小企業経営者の悩みや思いを歌にして応援するというものです。このバンドに参加させてもらい、ものづくり工場でライブをしたり、東京や四国、いろんなところに遠征までするというとんでもない動きをしています。その際の企画から準備、運営を全員で行うのですが、クオリティの高さが意外と高いのです。自画自賛になりますが・・・。これまで、いくつかの企業で働いてきた経験からしても驚きです。基本、ボランティア的な活動なのですが、メンバーの動きが面白いぐらい真剣で、本職、大丈夫か？と心配になるぐらいです。普段なら、仕事を発注する側、受注する側だったりする関係がひとつのものを作り上げるのに、とんでもない化学反応がおこるのです。さらに不思議なことに、この関係性から波及して、ビジネスの話に発展することもあります。こういうことが「フラットな関係」の醍醐味かもしれませんね。
もうひとつのフラットな関係で良さを実感させてもらっていることがあります。「オッサンヨガ」です。また、なんのことかわからないやつですよね。前職時代に支援させていただいたヨガスタジオへ取材に行ったのがきっかけで、「疲れている男性にこそ、ヨガで元気になってもらいたい」という想いに共感して、ヨガスタジオを盛り上げるために、その時の取材スタッフが中心となり、立ち上げた35歳以上の男性限定のヨガサークルです。ヨガサークルといっても、集まれるときに集まって、固い身体をうめきながら動かして、終わったら飲み会という、どこかで聞いたような集まりです。集まってきたメンバーが、これもまた、中小企業経営者や会社員、クリエイターなど、普段はあまり接点のない方が集まり、誰が何の職業かまったく知らない状況で楽しんでいます。中には、昔、発注側と受注側で、ビジネスシーンですごく怒られたことがあるという、驚くような再会があったり、新たな出会いから、ビジネスに発展したりと、「フラットな関係」から出発したからこそ、いろんな繋がりができています。また、これまであまり接することのなかったヨガ業界にも知り合いがたくさん増えて、じつは、この業界もビジネスという観点から見るとインストラクタ―も経営者であり、中小企業経営者と同じような悩みや問題を抱えている方もおられることがわかり、フラットな関係だからこそできる、意見交換や情報交換ができ、自分の本職でのレベルアップにつながったりと予想外の展開になっています。さらに、こちらでもいろんな企画やイベントに参加させていただいています。通常の仕事とは違った進め方やコミュニケーションの取り方、これまでに経験のしたことこのない考え方との出会いなど、刺激的な事が多く、気付きも多くあり、こちらでも勉強させていただくことが出来ました。そんな中でも大きなポイントとなったのが、やはり「フラットな関係」です。企業内や企業間で何かを行うときはどうしても、肩書きや人間関係など注意しなければいけない部分もあるのが現実です。そこをミスしたがために上手くいかなかった例もあります。たしかに、肩書きや人間関係を活用すれば、上手くいく場合もありますが、それだけではない部分もあります。フラットな関係で取り組んでいけば、いろんな意見を出し合い、尊重し合えることが可能となり、想像以上のものができる場合もあります。ただし、「フラットな関係」と「ナアナアな関係」とは全然違うもので、たまに勘違いをして、混同される場合があります。「フラットな関係」だからこそ、厳しいことや、普段は遠慮して言いにくいことでも言えることができ、真剣に取り組む。これが出来るのが「フラットな関係」の特徴だと思います。そこからうまれてくるものは、とても素晴らしいものになります。これからも「フラットな関係」を大事に楽しみたいと思います。

追伸：「オッサンヨガ」に興味をもたれた方、ぜひご一報ください。メンバー募集中です。