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アジアのラストフロンティアと呼ばれる国「ミャンマー」の魅力

武村智司 (滋賀県 温暖化対策課)  Vol.297

武村智司

みなさま こんにちは KNSの世話人のひとり 滋賀県の武村です。
2年ごとにアジアの国々を巡っており、前回の「ウズベキスタン訪問記」に続き、アジアのラストフロンティアと呼ばれる「ミャンマー」を2年前に訪れましたので、その一部をご紹介します。
ミャンマーは、「ビルマの竪琴」の舞台で有名な国で、インドシナ半島の西部にあり、日中の最高気温が40℃近くになり、高温多湿の気候と言われますが、比較的過ごしやすかった感じがしました。
イギリス植民地支配の名残が見られる建築様式や、インド人街や中国人街などのエスニックな通りがあり、巨大で活気に満ち溢れるマーケットでは、さまざまな食材や文化が交流する場所となっています。
ミャンマーは、長きに渡り軍事政権が続いていましたが、2011年の民主化以降、急速に経済発展が進んでいます。ただ、電気やインフラがボトルネックとなっていますが、外資企業の参入もあり、その整備も着々と進んでいます。

ミャンマーの人たちは、「ロンジー」(男性)と呼ばれる巻きスカートの着用にゴムサンダルといった格好が「民族衣装」です。巻きスカートなので、ポケットはなく、持ち物、特にスマホや財布を体との間に挟んでいるので、落とさないのか、不思議でした。
顔には「タナカ」と呼ばれる木の粉を使って化粧をします。「タナカ」を顔全体に塗るよりは、ほっぺた、鼻、おでこなどに塗り、肌荒れや日焼けを防いでくれます。
通貨は、「チャット」という単位で、例えば、コーヒー1杯が300チャット、日本円で30円ぐらいなので、アジアの中でも物価の安いという印象でした。
ミャンマーで走っている自動車、バス、タクシーなど「全て」といってもいいほど、日本の中古車です。道路だけ見ていると、日本にいるのと変わらないような光景です。
バスやトラックも、日本での塗装や表示のまま、変えず利用されていることが驚きでした。
我々が移動に使った車は、京都のヤサカのジャンボタクシーがそのまま使われていました。

最大都市の「ヤンゴン」市街には、黄金の光で周囲を照らすか「パゴダ(寺院)」があり、なかでもシュエダゴン・パゴダは、ミャンマー仏教の総本山として、一年中熱心な祈りを捧げる参拝者たちでにぎわっています。
「パゴダ」では、国籍・身分関係なく、全ての人が裸足になり、お参りすることになっています。石張りの床は、ボランティアの人たちの清掃活動によってピカピカに掃き清められ、仏像も光り輝いています。
「ヤンゴン」の街を歩いて一番感じたことは、「熱気がある」ということです。エネルギーがある国は、非常に面白く、魅力的です。

「ヤンゴン」から約700km北に、「バカン」という都市があります。
11世紀から13世紀にかけて栄えたバガン王朝の都が置かれ、世界三大仏教遺跡の一つであるバガン遺跡(仏教遺跡)がありますが、世界遺産に登録されていないのが不思議なくらいです。
木々の間から3,000近くの寺院や仏塔が建ち並び、平原を埋め尽くすように建っています。
一体誰が何のために建てたのか、その実態は謎に包まれており、不思議な空間です。
最近では、外国資本によって、コテージスタイルのリゾートホテルが建ち、美しい庭やプールもあります。エスニック風の外観で、とても落ち着いた雰囲気で、まったく違った空間を演出しています。

「パガン」から南東50kmに位置する「マンダレー」に標高1518mのポッパ山があります。頂上からは遠く「パガン」まで見渡すことができ、素晴らしい景色が一望できました。
頂上には、仏像ではなく、おじさんの格好の人形も祀られています。この男性の名前は「聖人ボー・ミン・ガウン」といい、生前は煙草やお酒が好きだったので、お酒やタバコを供えると願いごとが叶うそうですが、その顔が麻生太郎さんにそっくりなのは、驚きました。

ミャンマーの全てを、お話することはできませんでしたが、このコラムを読んでいた皆さんも一度ミャンマーの旅を楽しんでいただいてはいかがしょうか?

今年は、旅立つ年です。どこに旅立つかは、まだ決まっていませんが、エネルギッシュで魅力的な空間を心ゆくまで楽しみ、至福の時間(とき)を味わえる旅にしたいと思います。
そのお話は、またの機会とさせていただきます。

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