Members Column メンバーズコラム

人を大切にする経営

佐々木 研 (CH 代表 / ミライ企業プロジェクト 代表)  Vol.659

KNSのみなさま、こんにちは。CHの佐々木研(ささききわむ)です。ちょうど3年前にコラムを執筆させて頂きましたが、初めての方も多くいらっしゃるかと思いますので、改めて少しだけ自己紹介をさせて頂きます。

1979年山口生まれ千葉育ち。大学を卒業後、古着屋、クリエイティブ専門スクール、アクセサリーブランドを経て、大阪・八尾に本社を構える印刷会社のCSR室立ち上げに参画。そこで、さまざまな地域の社会課題に触れ、それらを解決するために取り組まれている方々との協働プロジェクトに関わらせて頂きました。そして、それらの活動をより深化させるため、2016年にCHとして独立。「チャンスメーカー」という肩書を名乗り、中小企業の経営支援、大学生を中心とした若者のキャリア支援、大学講師、古民家運営など、多方面でお仕事をさせて頂いております。

 

印刷会社のCSR室時代から現在に至るまでで、最も力を注いできたのが「ミライ企業プロジェクト https://miraikigyou.com/」です。NPO法人JAEの創業者である山中昌幸さんと、株式会社PRリンクの代表であり、KNSの世話人でもある神崎英徳さんと共に立ち上げた、地域の魅力的な中小企業と若者をつなぎ、共に地域のミライを創る取り組みです。この協働プロジェクトは、多くの志高き中小企業や大学の先生方、また学生が関わってくださったことで、とても温かく優しいコミュニティへと成長し、この春めでたく10周年をむかえました。この場を借りて関わってくださった方々へ御礼申し上げます。

 

2013年のミライ企業プロジェクト立ち上げ以降、各方面で本当に素敵なご縁をたくさん頂きましたが、中でも、ベストセラーにもなった「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者である、元法政大学教授の坂本光司先生との出逢いは、自身のその後の人生を大きく変えるものでした。

ミライ企業プロジェクト沖縄事務局設立フォーラムの基調講演にお越しくださった坂本先生へご挨拶をさせて頂いたところ、先生から一度東京へ来てほしいとお声掛け頂きました。そこで先生から頂いたのが「人を大切にする経営学会 https://www.htk-gakkai.org/」の関西支部立ち上げにあたっての協力要請でした。こんなありがたい機会はないと思い、二つ返事でお受けさせて頂き、そこから、人を大切にする経営をされている素晴らしい企業の方々とのありがたい、ありがた過ぎるご縁を頂いたのです。

事務局として活動させて頂く一方、自分自身も改めてより深く坂本先生から学ばせて頂きたいと思い、2022年春、人を大切にする経営学会が主催する大学院事業、経営人財塾(EMBAプログラム)に5期生として入塾させて頂き、一年間、毎月東京へ通い、坂本先生をはじめとする素晴らしい先生方から多くを学ばせて頂きました。

坂本先生からは「あり方」について多くを教えて頂きました。中でも「決断は損得ではなく善悪、不自然ではなく自然、自利ではなく利他で行う」というメッセージは強く強く印象に残っております。まだまだ自身としてできていないことがあることを痛感するとともに、今後の新たな取り組むべき課題が明確になったことは非常に大きなポイントであったと感じております。

坂本先生が常々おっしゃっておられる、「企業経営の最大の使命と責任は、『①社員とその家族、②社外社員(取引先)とその家族、③現在顧客と未来顧客、④地域住民、とりわけ障がい者や高齢者等社会的弱者、⑤株主・支援機関』の5人の幸せの追求と実現」という、いわゆる五方良し経営。これらを実践されている素晴らしい企業が全国各地には多くいらっしゃいます。その企業の姿勢、想いを、現役社会人はもちろんのこと、これからの未来を担う多くの若者に知ってもらいたいと、日々取り組んでおります。

最後に、人を大切にする経営学会が毎年行っている表彰制度「日本でいちばん大切にしたい会社大賞 https://taisetu-taisyo.jimdofree.com/」というものをご紹介させて頂きます。全国の「人を大切にする経営」を行っている素晴らしい企業が表彰される制度になるのですが、これまでの受賞企業それぞれの大切にされているお考え、取り組みの一つひとつをお伺いする度、涙が止まらなくなります。本当に多くの感動を与えてくださいます。ぜひ一度触れてみて頂ければと思います。

 

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