Members Column メンバーズコラム
TMSの紹介と、私がTMSに出会ったきっかけ
松浦潤 (株式会社リョウマまちづくり研究所) Vol.376
KNSの皆様、いかがお過ごしでしょうか?高知県の産学官民連携コミュニティの『TMS(土佐まるごと社中)』の世話人、株式会社リョウマまちづくり研究所 取締役副社長 松浦 潤と申します。KNSへの初参加は2015年3月21日開催『第48回定例会inATC』でした。それから二年が経ち、今回メンバーズコラムへの投稿をいたします。拙い文章ですがよろしくお願い致します。
では、高知県の産学官民連携コミュニティである『TMS(土佐まるごと社中)』(http://blog.tosa-ms.jp/)の紹介を致します。
設立のきっかけは、2009年から2011年にかけて土佐経済同友会が行った、「大学と地域貢献」という公開シンポジウムで、高知県知事や高知市長からのINSやKNSのようなネットワークが高知にもあったらいいねという話を発端に、2010年にKNS世話人(堂野智史さん)と、設立を模索していた土佐経済同友会メンバー(漁師明)が出会ったことがきっかけで、具体的な活動のスタートとなりました。
それから、土佐経済同友会で、県内大学関係者やKNS世話人達との意見交換等を行いつつ、人材育成の組織を立ち上げようとしていた高知県とも協議し、高知県における「人材を育成する組織」と、「人材の交流を推進する組織」なので、「高知県を活性化する車の両輪だ」として、名称も「土佐まるごと」を共通とすることにして、『土佐まるごと社中(TMS)』が、2012年の6月16日に設立されました。設立の記念式典の際には、沢山のKNSの皆様をはじめ、県内外から200人近い方々が参加し、人材の交流のサロンとしてスタートしました。
その後、定例会を重ね、2013年には、『第7回産学官民コミュニティ全国大会』を高知へ誘致する事ができました。現在は、定例会としてプレゼン大会を、県の中部(高知市)、西部(四万十市等)、東部(安芸市等)と横に長い高知県の中をぐるぐると回りながら開催するプレゼン大会とその後の交流会で沢山の方と出会いが生まれています。その年3回行う定例会の合間に、話題提供をいただいて、井戸端会議を行っています。また、新技術の事業化の議論を行う研究会や、学生との交流を行う研究会、テニス好きの集まる同好会も発足しています。さらに、TMSの元気な女子が集まるTMS女子会もあり、育児中でも集まりやすいように、土曜日の昼間に開催されています。このTMS女子会からは、小さなお子さんのいる働く女性の悩みでもある病児病後児保育を支援する『NPOにんにん(http://ninnin.or.jp/)』が立ち上がりました。
ここまで駆け足で、TMSの設立のきっかけから、今までをお話ししました。
ここで、私、松浦がどういったきっかけでTMSに参加するようになったかを少しお話します。
TMS発足年の2012年、私は、「課題先進県と言われている高知を、もっと元気にしたい!自分にも何かができるはずだ!」との思いを胸に、前職を退職したところでした。しかし、それまで起業を考えたこともない私は、アイディアはあるが何から始めたらいいのかわからない状態でした。そんな時、「全国一学びの多い県を目指して」をキャッチフレーズに、高知県を活性化する車の一つである人材育成の組織、『土佐まるごとビジネスアカデミー(土佐MBA http://kocopla.jp/tosamba/)』に出会い参加しました。
『土佐MBA』では、経営の初歩からマーケティング、経理、経営戦略等沢山の事を学び、今まででは得られなかった知識に感動したのと同時に自分の未熟さも痛感しました。自分の未熟さに落ち込んでいるときに、土佐MBAの担当(当時土佐MBAは県主催でした)から、いろんな方と会うことのできる会が立ち上がり、土佐MBAの受講生と交流会を行うので行ってみては?と勧められ、その時まだ無職であった私は、とても気が引けながらも交流会に参加しました。これが『TMS』との出会いです。
《「組織や肩書きに縛られない自由な交流」として、ネクタイとともに組織という裃を脱ぎ、自らの組織をも客観視しながら組織での知見を踏まえた個人の意見を積極的に交換し、互いにフラットな関係性を築き、自主的かつ積極的に交流・協働していく人的ネットワークに支えられた異分野コミュニティ》
これは、私がTMSを紹介する時に、産学官民連携コミュニティとはどういうものかを説明する際に使う一文です。この文にあるように、私が参加した交流会では、職業・役職関係なく、沢山の方と意見交換ができ、また、「君のやりたい事はこの人の意見を聞けばいいよ」と何人もの方に私を紹介していただきました。
この後、第1回の定例会から参加をして、たくさんの方との意見交換をする中で、今までの私になかった思いや考え方をするようになり、いろんな事に積極的に参加するようになり、人に出会う事、そして意見交換等交流をする事は、個人が成長するにはとても大切なことだと学びました。
今は、大変お世話になっている弊社社長の漁師明のもと、役職をいただき、まだまだ力不足ではありますが、高知を元気にするという目標の為日々精進しています。
最後に、TMSの設立趣旨【土佐に『志』のある個人が集う『場』があり、そこに集った個人が意気投合する『仲間』を創って『情熱』を燃やす、土佐における、そんな、産学官民連携を促進する人材交流拠点としてのサロン(産学官民コミュニティ)を目指します】
この趣旨にあるように『志』のある個人が集う『場』として、TMSは成長を続けていきます。その成長の一つとして、最近は、TMSの世話人や井戸端会議に大学生の参加が増えています。大学生の彼等・彼女等はそれぞれに『志』を抱いています。その『志』に、またTMSに参加する事による沢山の方との出会いと交流を通しての成長に、『仲間』として共に考え、歩んでいきます。また、高知の西部・中部・東部の『志』のある個人との交流、そして全国の『志』のある『仲間』との交流をさらに進めていきます。