Members Column メンバーズコラム

見て見ぬフリ

和泉大輝 (神戸大学)  Vol.92

和泉大輝

「家から最寄り駅まで歩くときにゴミ拾いをすること」、それが僕の日課です。
大阪は特にポイ捨てが多いですよね。毎日拾っていてもゴミは一向に減らない
し、むしろ増えてます。正直キリがないけど、それでもやることで清々しい
気持ちにもなるし、日課としてほぼ毎日続けています。日課という一つのこ
とからも色々な気付きがあります。色々な人もいます。

・いつも掃除をしている人
・何の躊躇いもなくポイ捨てしていく人
・ゴミを見て見ぬふりして通り過ぎていく人
・ゴミ拾いをしている人を二度見する人

この日課をしていて特に強く思うこと、それが「いかに自分が見て見ぬフリ
をしているか」と考える人が多いこと。

例えば、仕事においては絶対「見て見ぬフリ」は絶対にしないですよね。飲
食業であればお客様に意識を向けますし、デスクワークをしている時に電話
がかかってくると当然出ますし、自社の機械の調子が良くない時は整備をし
ますし、雨漏りすると直しますよね。おそらく「見て見ぬフリをすることで
自分に悪影響が及ぶ」からではないでしょうか。

一方仕事以外の場はどうでしょうか?

例えば道端のゴミ拾い。そこで「職場でもない所で、気遣うのはしんどいわ」
と思うのか「職場とか関係なく自分のできることをやろう」と思うのかで、
職場でも自ずと態度は変わってくるのではないかと僕は思っています。以前
高校野球の監督が、「普段練習していないことを試合で出来るわけがない」
とおっしゃっていましたが、まさにその通りで、普段から様々な所に意識を
向けていくことで初めて、いざという時にもしっかり意識を向けていくこと
ができるのではないでしょうか。

子供の頃、「掃除しましょう」とか「ゴミはゴミ箱へ」とか「人様に迷惑を
かけてはいけない」とかなど教わってきました。でも大抵ポイ捨てをしてい
るのは中学生以上です。子供から大人になるにつれて成長し、様々な能力が
身につき様々なことができるようになりますが、その反面ごく一部の方は子
供の時にできていたことができなくなっているということもあるみたいです。

単に「大人になる」ということは、物理的に年を取るということではなく、
「人間的に成長する」ことだと思っています。年を取るにつれて人間として
の器が大きくなっていく、そして自分より下の世代に自信を持って背中を見
せられる大人になるため、日々精進していきます。

『「自分の得にならない・迷惑にならないからいいや」といった「小さな自
分」になるではなく、「公の為に自分は何ができるか」といった「大我」を
大事にしていきなさい』、と以前恩師に教わったことがあります。これから
社会に出る一員として、自分に与えられた環境の中でお役に立てるように精
一杯がんばって行きます!

以上拙い文でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。今回
世話人の増田さんよりお誘いいただき、初めてコラムに掲載させていただき
ました。学生の話ということで内容は薄いですが、少しでも皆さんの刺激に
なれれば幸いです。今後も宜しくお願いします!

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