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東南アジアみてある記

堀昌徳 (中小企業基盤整備機構近畿本部)  Vol.269

堀昌徳

みなさん、こんにちは。中小機構近畿の堀です。いまは業務で、中小企業や小規模事業者さんの海外展開支援を行っています。企業さんが海外展開するにあたって、現地での事業化可能性調査で私も数多く同行支援しております。その中でも、とりわけ、ASEAN地域、特に、タイ・インドネシア・ベトナムへ同行支援しています。

タイ
サワディーカーップ。タイ、特にバンコク周辺に、国の製造業のほとんどが集積していて、日系製造業も自動車を中心として、多くの企業が進出しています。ですので「現地ですでにピラミッドができあがっていて、入りこむ余地がない」と日本では言われていますが、製造業でもニッチ市場をみていけば、まだまだ余地はありそうです。

国民の消費もこれからますます盛んになっていくでしょうから(タイの人は熱しやすく冷めやすいですが、新しもの好き)、そういう点からもビジネスチャンスはまだまだあるんじゃないかと思っています。ただ、タイは、出生率が日本とほぼ同じで、人口は頭打ち、急速に高齢化が進むと予測されています。タイ現地で聞くと、これからは医療・介護・健康産業あたりを狙っている企業も多いようです。タイは「微笑みの国」とよく言いますが、ビジネス上は結構したたかですね。ビジネスは欧米的なスタイルですので、契約書はしっかり交わしましょう。バンコク周辺は、都市機能も整備されていますし、料理も美味しいし、人も親日的ですし、高度医療もありますし、リタイアした後はバンコクで暮らす、という人が多いのも頷けますね?。

インドネシア
すらまっぱぎ?。インドネシア、特にジャカルタ周辺(グレーター・ジャカルタ)が国の製造業の中心になっています。自動車、二輪、家電など、日系企業も多く進出しています。国の人口は2億5000万人。国民の平均年齢は約28歳。内需がこれからどんどん伸びていく国です。日本からも中小製造業が多く進出していますが、昨年、大統領が新しく就任し、保護主義的な動きになっています。ワーカーの賃金も毎年30%ずつぐらい上昇(労働法制が労働者寄りなのと、組合の力が強い)してますし、ルピア建ての為替不安定さ等で、苦心されている企業も多いと聞きます。ただ、国内市場の大きさは非常に魅力的。ビジネスモデルをうまく組み立てられれば、チャンスは大いにありそうです。最近は、自動車の渋滞がますますひどくて、交通インフラシステムがなんとかならんものかと感じています。日本では15分で移動できる距離が1時間かかったりします。ジャカルタ東側の工業団地からジャカルタに来ようと思うと、片道4時間かかっているようです。渋滞って経済的損失が大きいと思いますね。日本の交通システムを取り入れたらいいのに、と行く度に毎回思います。インドネシアはイスラム教の方が多い国(バリ島はヒンドゥー教)ですが、意外とユルくて、いろいろと面白いです(ここには書けませんが(笑))。インドネシア語も非常に簡単で、カタカナ読みで通じるので、覚えてみてはいかがでしょうか。

ベトナム
しんちゃお!最後にベトナムです。中小企業の進出先で大人気のベトナム。関西の企業さんは、なぜかホーチミンに集積しています。関西との空気感が似てるんでしょうか。ホーチミンの讃岐うどん屋に行くと、関西弁が飛び交っています。なぜベトナムを選択されるか?意外と多いのは「消去法でベトナム」という理由です。タイやインドネシアはコストも高くなってきているし、カンボジアやミャンマーはまだインフラ整ってないし…で、ベトナムと。人口も9200万人を突破し、1億人に到達するのもあっという間でしょう。国民も若い(平均年齢は約28歳)し、消費もこれから伸びてくるでしょう。それを見越してか、AEONさんが出店攻勢をかけていますね。4号店もオープンするそうです。製造業の進出は、独資100%OKですし、ベトナム政府としても外国投資はウェルカムですので、入りやすいかとは思います。ただ、ベトナムは社会主義国家。法律や規制、ルールがちょくちょく変わりますし、裾野産業がまだまだ育っていないので、注意が必要です。サービス業は、現実的には現地のパートナーと組まないとビジネスができません。ベトナムの人々は、非常に勉強熱心。「勤勉さ」は、もしかしたら日本人が忘れてしまっているところかもしれません。ベトナム語はもちろん、日本語も英語も話せる彼らと接すると、日本人も負けちゃおれないな、とつくづく感じます。といいつつ、現地のワーカーさんの管理は、いろいろと予想外のことも起きたりするのですが…。ベトナムは、お米文化なので、食生活も日本とあまり差異がないですし、街の規模や雰囲気など、ホーチミンは非常に好きな街です。

東南アジアに限らず、海外でビジネスをしようと思うと、「進出先でお客さんがちゃんといるかどうか(一番重要)」「共通の言語」「異文化への適応」が、基本的なことですが、共通して重要です。あとは、日本人の良さ(時間や約束を守る、気遣い、丁寧さ等)は武器になりますね。

海外から日本を見ると、インバウンド然り、日本国内(特に地方や過疎地)での国際化もまだまだできることがたくさんあるな?、と感じます。そのお話はまた次の機会に、ということで。

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