Members Column メンバーズコラム

3S活動を通じて会社に変化が

上野雅弘 (株式会社デジック)  Vol.94

上野雅弘

 皆さんこんにちは。初めてコラムを書かせていただきますデジックの上野
と申します。今年1年弊社が取り組んできた3S活動を通じて会社が変わって
きたことを書かせていただきます。そもそも3S活動を始めた切っ掛けは、会
社の経営方針を立て計画を実践しているが、なかなか目標の結果を達成する
ことができず、どこに原因があるのか社員と一緒に問題を追及したところ、
問題を曖昧なままにしている社内の甘い体質が原因で、決めたことを必ずや
り抜く社風に変えないといつもと同じことになることに改めて社員と気付き、
もう一度原点に戻って3S活動に取組む決意を社員と一緒にしました。

 運よくものひと研の中川さんの紹介で、3Sコンサルでは有名な大山先生を
紹介いただき、既にグループで3S活動を推進されている鈴木製作所さんと新光
精機さんのグループに加えていただけることになり今年の1月15日に3S活動
のキックオフをしました。
 何から始めてよいのか分からない弊社に取って、2年前から始めておられる
先輩企業の2社を見習い1年で追いつく気構えで年間のスケジュールを立てま
した。まず、いる物、直ぐにいらない物、いらない物に分別し3か月で何と4t
トラック一杯の10m3分のいらない物を産廃業者に引き取ってもらいました。
また社内の雰囲気も変えるためオープンスペースにしようと言うことになり、
間仕切ってある壁を業者に頼らず自分達で取り除くことになりました。作業日
は休日の土曜日に参加できる者だけで行う予定でしたが、結果的には全員が参
加し、汗を流しながら手分けして壁を取り除きました。そうすると今までとガ
ラッと雰囲気が変わり風通しの良いお互いコミュニケーションの取りやすい職
場になりました。このころから今まで以上に社内の一体感ができ皆でやればで
きる、会社を変えていけると言う自信のようなものが漂ってくるようになりま
した。
 11月5日に3Sを実践されている企業また、これから3Sを始めようと思われ
る企業約400名が一同に集まる3Sサミットが大阪工業大学で開催され、その分
科会での発表者を務めることになり、社外に自社の取組みを発表することでより
社員一同の気構えが高まったように思います。うれしいのは、優秀な若手社員
2名がリーダーシップを発揮し、会社を良い方向に導き出したことです。やはり
今までの古い体質を変え改革して行くには若手のパワーは凄いですね。下から
突き上げられることで上司も最初は戸惑いもあったようですが、共通の目標に
向かって全員で取組んでいることに理解し、各人のやるべきことを実践するよ
うになりました。
 弊社は、11月決算で10月に総括を行い若手社員が中心に全員で1年間の問
題を洗い出し、次期への方針に盛り込みました。決算結果は、製造部門の3事
業とソフト部門の3事業の6事業の内、5事業が目標数値をクリアし1事業のみ
未達成でしたが全体としては目標の粗利益を達成することができ、前期の実績
からすると40%以上アップすることができました。(前期が悪すぎたこともあ
りますが)これも全員が目標数字に拘り、3S活動から培ったやるべきことを徹
底してやり抜く体質に変われてきた結果だと思っています。
 新期は、若手社員に役職権限を与え先導役になってもらい、新たな方針の基
に目標達成に向け、各人が具体的な行動計画に落し込み進めています。

最後に、たくさんの問題点の中から社員が決めた今期のルールがあります。
 ①常にメモを取る
 ②『わかりました』の後に具体的にどうするかを言うこと
 ③『でも』『しかし』『できない』はNGワードとする
 ④全て報告する
 ⑤社長の言うことは必ず訊く、
この5項目が社員で決めた直ぐやるルールです。
 特に⑤のルールを社員の方からワザワザ出していることに驚きと3S活動を通
じて会社が変わってきていることが実感できます。今期も将来目標に向けさら
に社員一同の幸せ実現に向け邁進して行くことを決意し実践していきます。

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