Members Column メンバーズコラム

ストレス社会をたくましく生きるために

榊剛夫  Vol.305

榊剛夫

今、従業員50人以上の会社ではストレスチェックが義務付けられています。しかし大抵の人はストレスはないと回答しています。国は某大学にストレスの及ぼす悪影響について2億円強で研究を委託しましたが、これといった研究成果も出ず委託研究費を返還せよと言っています。実際、今の社会環境の中で、ストレス性の病や症状は増え続け、働き盛りの人たちが体調を崩しやすくなるなど、「うつ症状」などが目立つようになりしました。そこでストレスについて書いてみます。

ストレスとどう向き合うか
「ストレス」とは、心と体に何らかの影響を及ぼす外からの刺激をいい、その刺激に対して心と体が反応している状態をストレス状態といいます。
人間関係における最大のストレスは「言葉」ですから、ストレスを避けて生きることはできません。
しかし言葉は使い方でよいストレスにも、悪いストレスにもなります。

■よいストレスは言葉のキャッチボールをすることです。
 過ぎたことに目を向けず「私ならこうすると思う」など人の言葉の受け方、受け止め方のコツを利用して、これからの在り方をさりげなく話していると人はやる気が出てきます。

■悪いストレスは言葉のドッヂボールをすることです。
 相手のために良かれと思った言葉が、無意識のうちに劣等感や不安感、疎外感を植え付ける言動になっている場合があります。
 「何を考えているんだ」「しっかりしないとだめだ」と、今更やり直しのきかないことに目を向けて責められると、緊張からくる肩こりや胃腸の不具合など体への違和感を覚えるでしょうし、自尊心が傷付くショックを受けると、やる気を失くして自分の心を閉じ、ひきこもる場合もあります。
 不安定な心理状態を繰り返していると、自律神経系や様々なホルモン分泌系の異常や変調、免疫系機能の異常や低下を招いて体全体のバランスが崩れ、病気になりやすい体になってしまいます。

こうした事態を招かないようにするためには、人の見方、捉え方、言葉の受け方、受け止め方の要領を知る必要があります。特に学生や新入社員は知っておけばいのではないでしょうか。
これについては、機会があれば次回に述べます。

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