Members Column メンバーズコラム
門真れんこんによる未来創造プロジェクト
大西康弘 (大峰化学株式会社) Vol.350
大峰化学株式会社の大西康弘です。弊社は、各種産業機器、医療機器などのプラスチック部品の製造販売(企画・設計、金型製作、射出成形、二次加工)を行っています。
プラスチック頭を持つ金属ネジの自社ブランド「オオミネプロネジ」では、近年の消費者課題、高齢化に対応した独自製品として、プラスチック頭を柔らい素材にした医療介護用ノブネジ「オオミネプロネジ・ソフト」を新しく開発し販売しています。
この「オオミネプロネジ」の長年の開発展開により、経済産業省より「元気なモノ作り中小企業300社」を受賞させていただきました。
CSRの一環として環境問題に関しては、工場横の緑化や廃プラスチックの再利用などの取り組みにプラスして屋上に太陽光発電パネルの設置を行いました。
平成18年に私が代表取締役に就任した際、自分の会社の価値を高めるには会社のある地域の力を上げることだと考え、就任後10年間は地域のためにできることがあれば、できるだけ断らずに協力していこうと決めました。
商工振興や公民協働、芸術文化の育成、門真の自慢作りなど、この10年間で多くの方々と繋がり、共に地域力の向上を目指して頑張ってきました。
地域での活動としては、清掃活動や緑化推進、地域コミュニティでの活動を継続的に行っています。
また、8年前から取り組んでいるのが、門真市の特産品「門真れんこん」による地域活性化事業です。
「門真れんこん」は高級品ですが、宅地化と高齢化により生産量が低下していました。それを下支えするために「フェアトレード」により100gの蓮根を150円で、毎年500kg仕入れて原料とし、福島の蔵元で「門真れんこん100%焼酎」を醸造しています。
続いて、一年中使えるようにフリーズドライしたレンコンパウダーの販売も行うなど「門真れんこん」の用途開拓を行っています。
これらは農家の方に喜んでもらえる取り組みとなり、ここ数年で若いれんこん農家が育つことにつながっています。
さらに、5年前より街バルの開催に協力すると共に、2年前より特産販売サイト「カドマルシェ」を立ち上げ、更なる地域の活性化を目指しています。
こうした弊社の活動は徐々に地域に浸透しだし、新聞記事として紹介、NHKや民放の番組で放送、学校の授業の一部になるなどしています。
今後は、「れんこんのまち門真」というイメージを浸透させ交流人口を増やすために、民間企業、飲食店、JA、市役所、大阪府、地域の経済団体との連携をさらに深めていくプロジェクトが必要となります。
現在、中学校の総合学習で門真れんこんを扱う飲食店のPOPやポスターが生徒たちの手で作成され、まちの自慢紹介「門真れんこんマップ」の作成も進んでいます。
今後、さらに地域をあげていろいろな取り組みにしていくために、神社仏閣や史跡、名物等地域の観光資源と連携して、面としての広がりを作っていくことが大切だと考え、今年からスクラップ&ビルドを繰り返しながら後進の育成を行う「門真れんこんによる未来創造プロジェクト」をスタートさせます。
皆様の応援をよろしくお願いします。