Members Column メンバーズコラム

“みえライフイノベーション総合特区”の取り組み

増田直樹 (三重県健康福祉部)  Vol.228

増田直樹

みなさん、こんにちは。三重県健康福祉部の増田です。
 平成13年の「第1回INS in 大阪」に堂野さんのお誘いを受けて参加して以来、KNSの定例会や研究会に加え、INS総会などにも参加させていただき、人のつながりや元気をいただいています。
昨年、産学連携学会(盛岡)で、ライフイノベーション課(25年度にメディカルバレー推進グループが課に昇格?しました。)の担当者が研究発表をさせていただき、私も参加したのですが、久しくお会いしていなかった岩渕先生や黒澤さん、佐藤さんなどにとても親切にしていただき、たいへん感謝をしています。

 県職員としては、異例なことなのでしょうが、ライフサイエンス分野の産業振興政策を20年間取り組ませてもらっていますが、ここ何年間かは食品衛生や感染症などの健康危機管理や許認可なども併せて受け持つなどで、KNS事業にも参加できていない状況です。今年4月からはライフサイエンス産業振興を含めた健康安全分野全般の総括担当となりましたが、なんとかKNSの活動に参加できるようがんばっていきたいと思っています。
 ところで、KNSにもツーリングクラブがあるようですが、最近、私、バイクに大変はまっています。高校生の頃、学校を腹痛?でお休みし、バイクの免許を取得して以来、途中の長いブランクはあるものの、ここ数年ビッグバイクで、友達や同僚とツーリングをして爽快感を味わっています。最近は、小学校4年生の孫娘を後席に乗せランチをしにいくなど育ジイも兼ねてバイクライフを楽しんでいるところです。
 前回は2年前に、私が十数年取り組んでいるみえメディカルバレープロジェクトについてその生い立ちなどを書かせていただきましたが、今回はその後の新たな展開である「みえライフイノベーション総合特区」の取り組みを紹介させていただきます。
三重県では、平成14年度から医療・健康・福祉産業の創出と集積を図る「みえメディカルバレー構想」の推進に産学官民が連携して取り組んでおり、これまでに産学官民連携基盤の構築、みえ治験医療ネットワークの構築、県内初の薬学部設置、薬事関係企業の立地など、多くの成果を生み出してきました。波及効果を試算すると、平成14年度~23年度で経済効果3,814億円、雇用数16,971人(県内外効果)と、我ながら驚く数字が出ています。
平成23年度からは、新たに「ライフイノベーションの推進」を重点的に進めることとし、医療機器や福祉機器、医薬品等の製品化促進事業などに取り組むとともに、「みえライフイノベーション総合特区」(平成24年7月国指定)を県内産学官民が連携して進めているところです。これに伴い、平成25年4月からは新たに健康福祉部内にライフイノベーション課が設置され、20年近くかかりましたがライフサイエンス産業振興の体制が完成したわけです。
前置きが長くなりましたが、本総合特区の説明を簡単にさせていただきます。
本総合特区では、これまでの産学官民連携体制の基盤や県内に整備されている医療系ネットワークを活用して、患者の診療情報や画像診断情報、遺伝子情報、治験情報などの情報を統合した30万人規模の「統合型医療情報データベース」を構築するとともに、研究開発コーディネート機能等を備えた「みえライフイノベーション推進センター(MieLIP)セントラル」(三重大学内に設置)及び6つのMieLIP地域拠点を設置し、県内で医薬品や医療機器等の研究開発を行う環境を整備することとしています。これらの活用により、県内外の企業等による画期的な医薬品や医療機器等の創出、企業や研究機関の県内への立地促進、雇用の拡大などを図るとともに、県民への高度先端医療の提供、オーダーメード医療・地域医療連携の促進、コホート研究などによる予防医学や公衆衛生の推進などをめざすものです。
これまでに、MieLIPは、経済産業省の支援を受け、昨年から三重大学や鈴鹿医療科学大学、県工業研究所、伊賀市、鳥羽市、尾鷲市、多気町に設置され、地域の特色を生かした研究や製品開発に取り組むなどの活動を開始したところですが、統合型医療情報データベースについても本年度中に構築等に取りかかりたいと思っています。
なんか、仕事のことばかりになってしまいましたが、振り返れば20年間ずっと突っ走っている感じがします。三重県の事業にご興味を持たれた方は、ホームページhttp://www.mvp.pref.mie.lg.jp/ をご覧になるか、私どもにご連絡ください。

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