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KNSが生んだ産学連携商品!

菊岡洋之 (御菓子司 本家菊屋 二十六代目 菊屋英寿)  Vol.264

菊岡洋之

2015年5月30日(土)~6月5日(金)まで大阪梅田の紀伊国屋書店さんで全国の大学オリジナル商品のフェアー(「学市学座」 in 梅田本店)が開催されます。なんと、このフェアーに奈良女子大学と当社、つまり、奈良県大和郡山市役所前で430年菓子屋を営んでおります御菓子司 本家菊屋がコラボで商品を販売することになりました。その商品は奈良女子大学の学章焼印最中と学章木型で打ちました干菓子でございます。
皆様、梅田にお立ち寄りの際は紀伊国屋書店本店を覗いてみて下さいませ。
なぜこのようなことになってしまったのか?
それは2011年7月に開催されましたKNS in 奈良女子大学にさかのぼります。
http://www.kns.gr.jp/report/806.html

KNS in 奈良女子大学でのエピソードから書きたいところですが、当社をご存知ない方もおられると思いますので、自己紹介からさせて頂きます。申し遅れましたが、
私は奈良県大和郡山市役所前で430年菓子屋を営んでおります御菓子司 本家菊屋 二十六代目 菊岡洋之と申します。太閤豊臣秀吉公の弟君 豊臣秀長公が大和大納言として姫路から来られるにあたり、出城程度でしたものを急ピッチで本格的に築城され、それに伴い城下町も整備されました。弊店祖菊屋治兵衛(きくやじへい)も何処からか当地にお連れ頂き、代々御城で御用達商人として代を重ねて参りました。ある時、兄の秀吉公をもてなす茶会に何か珍菓を作るように命ぜられ献上しましたのが、粒餡を餅で包み、きな粉をまぶした一口サイズの小さい餅菓子でした。秀吉公はお気に召され「鶯餅」と御名を頂戴しました。時が経ち何時の頃からか弊店が御城の大門を出て町人街の1軒目に位置しましたところから「城の入り口で売っている餅 → 城の口餅」との通称が付けられ現在の奈良名物「御城之口餅(おしろのくちもち)」となりました。
 KNSとの出会いは、世話人の廣田浩一さんが「まちづくり研究会」という委員会事業で地元の柳町商店街にグループで来られました。http://www.kns.gr.jp/report/677.html
 ある時、廣田さんが幹事役で奈良女子大学にてKNS定例会を開催することとなり、参加動員をかけられ男子禁制の秘密の園へと足を踏み込むこととなりました。基調講演後の休憩時間に長机にて奈良女子大学さんコラボのパッケージが並べられておりました。対応されたおられた女性に東大寺正倉院御物紋様でデザインされていると聞き「これはパテントはどうなっているのですか?」「印刷業者さんは指定されるのでしょうか?」などの質問をいたしましたところ、「無料でデータお渡ししますよ!(当時は)」、「御社の取引業者さんに印刷して頂いて結構ですよ!」という驚きの回答を頂き、休憩時間を終えました。そして恒例の飲み会(学食にて)となり、紹介して頂き名刺交換をしましたところ、その女性がこの定例会の奈良女子大学さんの窓口をされておられた藤野千代特任教授だったのです。
 それから何の音沙汰もなく1年以上が過ぎました頃、奈良らしい鹿の焼印を押しました最中のパッケージに正倉院紋様を使わせて頂くこととなりました。また、その話を聞きつけたNHKさんからの取材申し込みがあり、弊店事務所にて「藤野先生、どのデザインがいいですかねぇ?・・・」みたいなやり取りを収録いたしました。これを機に奈良女子大学さんとの距離が一気にちぢまりました。
 本年2月下旬に藤野先生から「奈良女子大学限定商品を卒業式に間に合うように作れます?」とのオファーが! サクサクっと藤野先生が3Dで校章のデータを作成され(すごいです!!)、それを元に奈良女子大学校章の焼印を急ぎオーダーしまして、めでたく奈良女子大学オリジナル校章最中が誕生しました。3月24日(火)が卒業式なので3月20日(金)夕刻に5個入100箱を納めさせて頂きました。ところが予想外に売れ、残念ながら卒業式当日にはほぼ完売で商品が無かったそうです。
 これに気をよくされて第2弾! 「校章の干菓子は作れないか? 5月30日から大阪梅田の紀伊国屋書店さんで全国の大学オリジナル商品のフェアーがあるので、それに間に合わせて欲しい」との追加オーダーが!! 焼印とは違い木型は職人さんが激減で製作期間がかかりますので、急ぎオーダーを掛けましてサイズ調整、実際に干菓子を打ってみて欠けてうまく紋様が出ないところを微調整し、本彫りに入りましたのが4月22日となりました。平行してパッケージ、価格調整、入り数などを検討しました。学生さんなので500円で7個という設定となり、あまりパッケージにお金をかけられない中、ちょっとでも見栄え良く、可愛らしくなるようにいたしました。
皆様、梅田にお立ち寄りの際は紀伊国屋書店を覗いてみて下さいませ。
KNSが取り持ったご縁のお話でした。

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