ヒマラヤのシェルパ-富士山に登る

カルマ ギャルゼン シェルパ  Vol.661

みなさま、タシデレ！カルマ ギャルゼン シェルパです。ヒマラヤの国ネパールから日本に来て
早25年になります。タシデレとは、シェルパ民族の母語、シェルパ語でこんにちは、という意味で
す。
ヒマラヤのトレッキング、山岳ガイドを30年以上しており、現在も現地の会社と企画しツアーを続
けています。また特殊伐採という樹木伐採専門の会社を日本で経営しています。
読売新聞の在日外国人コーナーに特集して頂いたり、BSテレビ東京のワタシが日本に住む理由
という番組に二回出演させていただきました。最近では、8月23日の300回放送記念、富士山登
山に主役として出演しました。またTVerでも見れますのでよろしければご覧になってください。富
士山の魅力や、自然の脅威、登山のマナーなど盛りだくさんの内容になっています。
2019年3月13日のKNSコラムvol452を書かせて頂いてから、4年が過ぎました。その間にはコロ
ナ感染症が世界中に蔓延し、もちろんネパールにも蔓延していました。私は8人兄弟の長男です
が、妹達が首都カトマンズでレストランを経営していましたが、コロナ禍でお客さんが激減し、収
入が途絶え店も閉めざるをえなくなり、村へ帰ることになりました。ネパールは観光業で成り立っ
ている国なのでコロナ禍の影響でたくさんの人達が都会から村へ帰っていきました。感染症は現
在は落ち着きましたが、村へ帰った人達は、カトマンズに出てくる事ができず、そのまま村に残っ
ている人も多いそうです。
ネパールは、北はチベット、南はインドに挟まれた小国ですが、標高差が大きいのが特徴で、南
は500ｍ、北は8848ｍのエベレストと、亜熱帯から亜寒帯まで様々な気候が存在します。多種多
様なめずらしい動植物の研究に、世界各国から学者たちがやってきます。
私はヒマラヤの大自然を案内して30年のプロの山岳ガイドです。世界各国のゲストを案内してき
ました。日本からは、コロナ禍前は毎年ヒマラヤのトレッキングにお客様を案内していました、
2000ｍの山を民族の生活や文化に触れながらゆったり歩き、8000ｍ級の山々を見るトレッキン
グツアーやのんびりとリゾートホテルで過ごし、マウンテンフライトでエベレストを一望するツアー
が日本の方には人気です。ヨーロッパの方には3000mから5000ｍのヒマラヤをアタックする
本格的なトレッキングツアーが人気です。
今年の10月には2年ぶりにツアーを開催します。エベレスト街道をいくツアーでシェルパ族最大の
村、ナムチェバザールを目指します。世界最高峰エベレストを見ることができます。
ツアーでは、国際支援もしています。日本のお客様に自分で持てるだけの物資をネパールにお
持ちいただき、現地の子供達に物資を自分の手から手へ届けるというハンドトゥーハンドというプ
ロジェクトです。
ツアー以外には林業、特に特殊伐採という特殊な技術を使う伐採事業をしています。
寺社、民家の樹木、災害時の倒木など重機の入ることのできない場所の樹木を伐採します。
建築物に被害が出ないよう樹上に上り上から少しずつ伐採。ロープを使って安全に地面におろし
て処理します。
アイラタ産業ロープアクセス資格を持っています。この資格はロープアクセスの世界最大の団体
でヨーロッパではこの資格がないと高所作業ができないほど重要な資格です。
日本では高度な技術を要する災害レスキュー隊が取得しています。
ヒマラヤトレッキングにご興味のある方、樹木でお困りのかたがいらっしゃいましたらぜひお声掛
けください。KNSの会でみなさんにまたお会いする日を楽しみにしています。
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