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日々(雑感)是好日

池田陽一 (盛岡市 保健福祉部 生活福祉第一課)  Vol.282

池田陽一

 皆さん。こんにちは。初めて本コラムに投稿します。タイトル通りで恐縮ですが,
最近思っていることなど綴りたいと思います。
 まず,私とKNSとの出会いですが,時季を遡ること10年前,盛岡市東京事務所に配属
となり,ちょうど組織が企画調整部門から商工観光部門へと移行し,東京事務所の業務
が国や関係機関等との連絡調整に加え,企業誘致や市の観光物産宣伝が追加された矢先
のことでありました。当該業務の遂行が服務とはいえ,何から手を付けるのがより効果
的なのか暗中模索の中,岩手大学の東京オフィスが当事務所内に間借りしたこと,INS
(KNS兼任)会員が都内にも居たこと,東京⇔盛岡と東京⇔大阪の移動時間や旅費代金
がほぼ同様だったこと等々が重なり,「いっぱい…」と「必ず…」飲んで騒ぐが合体す
る形となり,以降当市東京事務所職員はKNSへの参画が必須?となった次第であります
(苦笑)。

 次に,これも少しくKNSとの繋がりがあるかな?と思いますが,東京から戻って5年目,
商工観光部商工課工業係へ配属となります。その時の課長が沼田現商工観光部次長であっ
たことは以前の定例会出欠返信でも触れたところでありますが…,それはさておき。この
時のミッションは,市の工業振興に資する方向性を示す計画を作れ!でありました。出来
上がった計画のタイトルは,「盛岡工業振興ビジョン~盛岡ものづくり戦略~」であり,
計画の将来像は「ものづくり・ひとづくりが育む豊かなまち盛岡」であります。市内各工
業団地等のお偉方をはじめINSの重鎮?で在らせられる清水健司先生を当該ビジョン策定の
座長に迎えての突貫作業の計画策定でありましたが,まさに,“ものづくりはひとづくり“を
実感させられた一年でありました(苦笑2)。
 さて,現在の所属は?と言いますと,昨年4月から生活福祉―いわゆる生活保護受給者の
お世話ということになりますが,ここでのミッションは,生活保護に至る前の生活困窮者を
救え!であります。ご存知の方も居られるかと思いますが,わが国の社会保障の根幹を為す
のは,「社会的包摂」の考え方であります。「社会から排除されている人々の他者とのつな
がりを回復し,社会の相互な関係性の中に引き入れていこうとすることを指す」と言われて
おりますが,これを端的に法制化したのが,本年4月から施行された「生活困窮者自立支援
(制度)法」であります。社会的にも様々な問題を露呈している生活保護制度であり,世間
では,生保にならせないための水際作戦だ!との「つぶやき」も聞こえてきておりますが,
当市としても,「盛岡市くらしの相談支援室」(NPO法人へ委託)を開設(添付画像にある
とおり)し,生活困窮の方々の相談を受け,自立を支援する状況にあります。また,当該業
務では,就労準備,家計相談,子どもの学習などの支援メニューが設定されており,関係機
関等との「つながり」の中で,寄り添い,伴走型の支援をねばり強く実施し,一人でも多く
の納税者,勤労者を育む努力を重ねているところであります。余談になりますが,当然,精
神疾患を抱え苦悩している方や高齢となり働くことが叶わない方も居られるわけですが,
「納税の義務」だとか「勤労の義務」と言った言葉は普段意識することは,まず滅多にない
わけでありますが,「生きる権利」を主張することは,それはそれ…と思いますが,「じゃ
あ義務も果たそうぜ!」と喉元まで出かかっている社会福祉主事(CW:ケースワーカー)
がいっぱい居るぞ!と思う今日この頃でしょうか。閑話休題。
 雑感の最後に,プライベートなことを一つ。私自身は中学一年の時にバスケットボールと
出会い,以来40年程バスケットと関わってきております。最近では,5年前息子が中三の時,
外部コーチとして7年ぶりに東北大会に出場出来(させられ)たこと,翌春,小学六年の息子を,
これまたヘッドコーチとしてミニバスの東北大会で優勝出来(させられ)たこと,仲々,親
子でオン・ザ・コートで味わうことが出来ない経験を出来(させられ)たことは,親子とし
ての絆―信頼関係を深める良い機会となったのかなとか,子ども達が将来に対するイメージ
を持つ一助になったかな?とかとも思っております。
 縷々雑感を綴ってまいりましたが,人と人とのつながりだったり,絆だったり,思いを形
にしていくこと―難しいことではありますが,その努力が日々の糧となり,明日を生きる原
動力となっているのかなあ?などと思う今日この頃であります。私の好きな言葉は,「考動」
であります。造語ではありますが,読んで字の如く,「考えて動く」であります。バスケを
指導する中でも子ども達に対して,よくよく使っております。今後とも「考動あるのみ!」
で頑張っていきたいと思います。
ご精読ありがとうございました。

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