Members Column メンバーズコラム
統一地方選挙に事務長としてお手伝いして。
野上和弘 (野上織物株式会社) Vol.261
KNSのみなさん、こんにちは。
和歌山県橋本市在住の野上和弘です。
KNSとの関わりは、堂野さんが、かなり前になりますが私どもの繊維産地組合での集積活性化事業という関係で、お世話いただいて以来ですので、KNSの発足以前からお付合いさせていただいております。今回は、織物関係ではなく、4月の統一地方選挙で和歌山県議会議員選挙にお手伝いして体験を少し書かせていただきました。
昨年三月に、地元の県議会議員の補欠選挙があり、候補者とは若いころからの個人的なお付合いも深かったので、その時も選挙事務長という役職で、お手伝いしましたが、そのときは、選挙期間中だけということで口説かれましたので、緊張はしましたが、そんなに忙しくやった記憶はありませんでした。
しかし今回は補欠選挙ではなく今後の4年間の任期を争う本選挙ということで、同じ選挙事務長といっても、当初の後援会活動から、選挙期間中の運動まで、どっぷり浸かり、なかなかのプレッシャーがありました。
選挙事務長というのは、候補者の選挙運動を総括して指揮する中心的役割を果たす人のことで、選挙の告示日から投票日までの間の選挙事務所の責任者であり、立候補者のポスターを見ると、一番下に小さな字で、私の自宅住所と名前が印刷されています。
なにか問題があると、その責任者となります。もちろん公職選挙法を犯すわけにはいきません。
ほかには、選挙事務所の大きな立候補者の名前のカンバンの脇に、候補者の名前の横に小さく事務長の役職と名前が書かれているのと、軒先には、チョウチン(いまどき?)に立候補者の名前と事務長の名前が書かれています。
公職選挙法では、カンバンなどの出せる数量はきまっており、チョウチンは一個まで掲示できるとのことです。昔はチョウチンは外灯のかわりということで、必要だったようです。
選挙戦は4月3日の金曜から4月12日の投開票日の前日までの9日間。
当選挙区は定員3名になんと6名が立候補。県内一番の激戦区になりました。
前回は補欠選挙にて、かなり引き離してのトップ当選でしたので、今回もうちの候補者は、間違いないので、今回はこちらに入れて下さい、という戦法にて、いわゆる票の引きはがしがあり、苦戦しましたが、なんとか当選させていただきました。やれやれです。。。
今回は、事務長の役割のほかに、ネット担当の役割もありまして、HPに加えて公式フェイスブックページにて、本人とともに後援会として候補者の情報、動画などを発信していました。
ただし自分自身もフェイスブックのアカウントはとっていましたが、どうも個人情報を発信するという行為自体が、性分に?合わないので、使っていませんでした。
そんな中で、いろいろネットに詳しい方のアドバイスもいただきながら、選挙活動にHPなりフェイスブックにて発信していましたが、和歌山県のローカルな選挙区で、すぐに結果的に投票行動につながるかは、なかなか難しいところです。フェイスブックユーザーは、周辺の若い人にもヒアリングしましたが、そんなに多くはありませんでした。
選挙はやはり、いわゆるドブ板選挙。選挙は、候補者と有権者が顔を合わせ、直接訴えかけ、握手し、必死に語りかけ、名前と顔を覚えていただける方法しか、投票していただく行動にはなかなか向いていかないのが実感です。
とはいえ今後18歳以上に投票権がある時代になってきますので、有権者がなにから情報を得るかといえば、現状ではネットは有力な手段となりますので、それをどう活用するかは、まだまだ今後の課題ということで、地道にフェイスブックなりHPなりで、県議会議員としての活動を発信していくことになります。
今回、後援会活動から選挙戦までお手伝いして感じたことは、自分の住んでいる市でも、知らない地名があったこと。
谷奥深 →(たにおぶか)と読みます。
すごいですね。谷の奥のさらにもっと深いところに集落があるんですよ。
標高も高く、三月に平地では雪がちらつく程度でも、そこでは20センチくらい雪が積もることがあるそうです。私の運転では、たぶん一生いくことはないかもしれません。
あともう一つは、選挙区内を歩いてまわったことで、生まれてこのかた、地元とはいえ来たことのない道も歩いて、空き家がこんなにあるのかとびっくりしたこと。
それも田舎なので、立派な空き家が多いです。
空き家の問題は、地方の安全、固定資産税、相続、建物の老朽化、そのほかにもいろいろ問題は派生します。
アベノミクスで地方創生元年と位置づけたこの統一地方選挙。
議員も住民も、ほんとうに真剣に考えないといけないと感じた選挙戦でした。