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With コロナ

吉田真二 (岩手県)  Vol.537

吉田真二

◆近況報告
KNSとは岩手県大阪事務所勤務が始まりの吉田です。
大阪3年目の3月に東日本大震災津波があり、あと3か月で10年が経過します。この3月までの3年間は被災した沿岸部の出先機関勤務でしたが、着実に進む復興の一方で台風災害や全く予期せぬ新型コロナウイルス禍など、いつどこで何があるか分からない中、それでも少しでも前に進めるようにがんばらなくては、というところです。
4月から県庁のスポーツ振興担当部署に配属になりました。ただし、県営運動公園内にある県スポーツ振興事業団の本部駐在。前任者がいないので組織に馴染むところからのスタート。スポーツ振興とは言いますが、施設貸出がメインの職場なので遅番のシフトでもないと残業する雰囲気でないので、仕事についてからたぶん初めて毎日夕飯を家族と食べることが出来ました(苦笑)。

週に1回は県庁に出張!?(移動時間30分・出張手当は出ません・笑)していましたが、5月中旬に上司から「新型コロナ対策の部署に職員が引き抜かれ、机が空いていて仕事が溢れているので2か月間の業務支援として県庁で仕事をして欲しい。」と言われ、6月、7月と県庁勤務に。今度は逆に週に1回は県営運動公園に出張!? なお、2か月単位で今月も県庁勤務の更新が繰り返されています(苦笑)。
業務支援なのでマネジメントには入らず、超過勤務で倒れそうな担当者の仕事を軽減して欲しいということで課内のさまざまな仕事を請け負います。

◆「いわてスポーツ推進プラットフォーム」
これは、スポーツ少年団や〇〇連盟といった競技団体、文部科学省が各地域に増やそうとしている総合型地域スポーツクラブ、サッカーJ3やバスケットボールなどのプロスポーツ、スポーツ医科学サポートを担うアスレチックトレーナー、スポーツ用品メーカー(岩手の場合、多くは大手の下請け)、販売店、民間スポーツ施設…とさまざまなスポーツ関係団体・者がいますが、これらをネットワークで結び、競技力向上や団体経営向上に繋げたり、新商品開発、県民がスポーツに親しむ環境整備に繋げようというもので、昨年度からの10年間の県民計画に書かれていながら、担当者は立ち上げることができずに時間が経過していましたが、私からすると楽しそうでワクワクする仕事。交流会はKNSの得意技100人の大プレゼンテーション大会ばりに企画したいと思っていますが、新型コロナのためオンラインを組み合わせた形になるかなと思っています。

◆盛岡南公園新野球場
盛岡市営野球場の老朽化に伴い盛岡市と岩手県が共同整備する新野球場は、PFI手法により昨年度、施設整備と15年間の運営について民間グループの提案が採択され、総額約109億円で、今年度基本設計、実施設計を固め、来年度着工し、令和5年春にオープンする予定です。市で関わっているのは3人、県は担当者と私。私は15年前に新設の県立大型児童館のオープンから2年間現場に入っていたので、実際の運営者の話を取り込まずにデザイン重視や建築基準法は満たしているというだけの建物が運営上どれだけ苦労するか肌身に染みているので、今回、事業者から提案された200ページ強の基本設計図書を夜中に1枚1枚読み解き、関係法令を調べたり、知らない設備については国内外の野球場の状況をWeb検索して勉強し、130項目の疑問、不具合、改善点を書き出し、1つ1つ事業者と確認する作業をしました。私が関わった時点で既に事業費と直結した大筋は変えることは出来ないでしたが、与えられた条件の中でより不具合なく、楽しい施設になるよう最大限精魂込めて進めているつもりです。

◆スポーツ指導者講習会 – メンタルトレーニング
土曜、日曜は9時から17時まで東海大の高妻教授を講師にメンタルトレーニングの講習会を開催しました。受講したのは県内高校の部活の先生、コーチや部員の生徒たちが大教室に約70名。私も日曜だけ一受講生になって受けましたが、こういう話を聞いて実践できるなんて、根性論とゲンコツでご指導いただいた世代からするととっても恵まれていてうらやましい限りです。マイナス思考をどうやってプラス思考にしていくか、どうやってモチベーションをあげるか、試合にピークを持っていくかなど、スポーツの話ながら「これは職場や家庭で応用できるな」と頭の中でカチャカチャ置き換えていました。帰り道、事業担当者からは「吉田さんが一番得したんじゃないですか」と冷やかされました。ちゃんと実践しないとね。

◆PTA活動
話はガラっと変わります。3番目の子が小学校最終学年の今年、PTA会長を仰せつかりました。新型コロナのため、今年3月の送別会、卒業を祝う会は中止になり、新年度もそのまま「新型コロナだからこの際PTA活動はやらなくてもいいんだ」という声がありました。ただ、岩手県の場合は学校の休校はほとんどなかったので、子どもたちが学校に行っているのに、PTA活動がないのはおかしいと思い、「PTA応援マニュアル」や「PTA不要論」などを読んでその存在意義、基本を勉強しました。これまで何となく「子どものため」とか「学校のため」と思っていたPTA活動ですが、これまでの活動を振り返ってみると親としての自分の成長の場にもなっていたことに気が付きました。不要論で取り上げているのは間違った運営方法への批判であり、PTAの理念への批判は見られません。校長先生の提案で上映会をした大阪の学校が舞台のドキュメンタリー映画「みんなの学校」の校長先生は親にとっても「学校は学ぶところ」といいます。今年は「例年通り」にできる行事はなかったので、いつまでに何をどうするか、役員はオンラインやリアルでいーっぱい話し合う機会がありました。
仕事でもプライベートでも新しい知識経験を増やして活かしていけることはとても幸せなことと思っています。
大阪から岩手に戻って以降、年に1度は大阪行きを続けてきましたが、今年は難しくなりました(泣)。早く新型コロナが収束して皆さんとリアルに交流できる日を待っています。

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