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『月曜日の朝に』を上梓!

沼田秀彦 (株式会社ニュートン)  Vol.758

2024年末に人生初の本『月曜日の朝に』を上梓しました。自分でも思いも寄らぬことでしたが、出版に至った経緯や動機、そして、その後の反響などを紹介します。

 2017年4月、盛岡市役所の商工観光部長に就任した私は、日頃考えていることや気づいたことをコラムにして部下職員に電子メールで伝えることにしました。当初、月に1回の頻度とも考えましたが、毎週月曜日の朝に配信し、月曜日がお盆や年末年始の休みに重なったとしても、その週のうちに配信すると決めました。コラムは、土日には商工関係のイベントがあったり、家の用事(水田管理)があったとしても日曜日の午前中に作成すれば、「何とかなるやろ」と軽い気持ちで始めたのです。

 コラムのタイトルは「部長の部屋から」とし、盛岡市を定年退職する2019年3月までの2年間で 104回配信し、そのテーマは、「5S」や「現場は楽しい」「関係人口」「太陽の光」「笑顔」「鏡の法則」「雑談力」「思いを形に」などで、商工観光部と都市整備部の一部職員に読んでもらいました。2018年5月には、「KNS」をテーマに、堂野さんとの出会い、KNSの発足経緯や活動内容に触れるとともに、映画監督の林弘樹さんとの縁を紹介しました。

 退職後、(公財)盛岡地域地場産業振興センター(盛岡手づくり村)の専務理事だったことからコラムのタイトルを「専務の独白」に変え、2019年4月から6月まで13回のコラムを盛岡手づくり村の職員と希望した盛岡市職員に届けました。そのテーマは、「売上の三要素」「4つのあ」「日課」などで、職員の成長を願って書いたものです。

 2019年7月からは、岩手大学理工学部構内にある盛岡市産学官連携研究センター(通称:コラボMIU)インキュベーションマネージャーの立場で、「沼田IMの興味津々」のタイトルで退任する2025年3月まで約5年9ヶ月にわたり 300回のコラムをこれまで名刺交換した企業の方々にお送りしました。コラムは、新聞や雑誌、お客様との会話などで興味を引いたことをテーマとし、「源流」「AI」「山水」「終わりの始まり」「問題発見力」「パレートの法則」「アニマルスピリット」「三察」や「恩送り」などがあります。

 コラムの書籍化に思い至ったのは、直接的には読者でもある何人かの経営者の方々の勧めです。それとコラボMIUの前任者であった関洋一氏(現:KJS管理会計実践サポート株式会社代表取締役)が出版したことから、後任の私も出版という形で何らかの貢献ができるのではないかと考えたことです。そして、2025年3月をもってコラボMIUのインキュベーションマネージャーを退任することが事実上明らかになったことも、後押しとなりました。

 書籍化に当たっては、2017年4月から2024年3月まで7年間作成したことから、年度毎の7章構成とし、合計 364本のコラムの中から毎月1本以上を選び、全部で 108本を掲載しました。また、出典の追記や個人名の記述に伴う個人情報掲載の許諾などを行うとともに、校正も数回にわたり行いました。そして、これまでスマホで撮りためた写真の中から表紙・裏表紙のデザインや各章の扉に利用し、帯は岩手大学の小川智学長からいただいたコメントを載せています。

 自費出版によるA5判 339頁の本が完成しましたが、本の販売に至るまではヤキモキしました。盛岡市内の書店で販売するためには、取次店の理解が必要でした。自費出版の本は、出版取次店が大きな役割を果たしており、出版取次店(株式会社IWAKYO)と印刷会社(株式会社白ゆり)の理解と協力無くしては実現できませんでした。その結果、本年2月下旬から盛岡市内の有名書店で発売されたときは、嬉しくて市内の書店を巡り記念写真を撮りまくり、フェイスブックにアップしたくらいです。

 折角自費出版するのなら、ISBNコード(国際標準図書番号)を取得しようと思ったことも幸いしました。ISBNコードとともに書籍JANコードが付き、書籍の特定や在庫管理が可能になることから、書店に本を置いてもらいやすくなることを後から知ったのです。加えて、アマゾンでの自著の販売もISBNコードがあることで可能となり、四苦八苦しながらアマゾンのシステムに商品(本)を登録しました。ただ、本当に拙本がアマゾンで購入できるか心配だったため、私が最初の購入者(自爆営業?)となり、ひと安心したものです。

 本を出して一番うれしかったのは、KNSを通じて知り合った映画監督の林弘樹さんが出版のお祝い会を3月に盛岡で開催していただいたことです。市役所で一緒に働いた仲間も駆けつけてくれ、和やかで賑やかな時間を過ごすことができました。さらに自己満足ですが、国会図書館に納本されたほか、盛岡市立図書館と私の地元の矢巾町図書館にも本を寄付できたことは、有難いことでした。

 8年間にわたって毎週書き続けたコラムは、この4月からそのタイトルを「沼ジィの興味津々」に改め、約 500名に毎週配信しています。さらには、メルマガ「まぐまぐ!」でも無料配信しています。週の後半になると何をテーマにコラムを書こうかと思い悩む日が続きますが、これもボケ予防と楽しんで過ごしています。なお、『月曜日の朝に』や「沼ジィの興味津々」に関心がおありの方は、署名欄のアドレスにお問い合わせいただくか、URLにアクセスしていただければ幸甚です。

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沼田 秀彦 

e-mail numata.hidehiko@sepia.plala.or.jp

これまで配信したコラム「沼田IMの興味津々」などをもとに『月曜日の朝に』を上梓しました。

盛岡市内の有名書店、Amazonでも発売中です。

週間コラム「沼ジィの興味津々」を月曜日の朝に

まぐまぐ(https://www.mag2.com/m/0001698734.html)にて

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