Members Column メンバーズコラム

財産を増やせる!インキュベーションマネージャーという仕事について

増田たくみ (トゥーキャンコンサルティング)  Vol.291

増田たくみ

 あっという間に12月も半ばで、2015年もあと2週間余りで終了します。もう、ミレニアムから15年、映画「バックトゥーザフユーチャー」で行った「未来」がなんと!今年だったとか。。。この時描いた未来が果たして今の状態なのでしょうか???
 それはさておき、私もこの15年、いろんなことをしてきましたが、今や、1番長くやっている仕事がインキュベーションマネージャー(以下、IMとします。)の仕事です。当初はこのような仕事が存在するとも思っていなかったのですが、いろんなことを考えて、いろんな事業を起こそう、あるいは起こしている方にお目にかかることができ、(その分、変わり者の方も多々おられますが。。。(汗))そして、その方々と一緒になって考え、事業を軌道に乗せていく仕事ですので、とても興味深い仕事だと思っています。

 私がIMの仕事に出会ったのは、2003年、当時大阪市中小企業支援センター(あきない・えーど)で仕事をさせていただいていた私を堂野さんがMebic扇町に誘ってくださったのが始まりでした。当時、既にMebic扇町はインキュベーション施設としてスタートしていましたが、堂野さんも4月から所長に就任されて、所長業とIM業にてんてこ舞いでした。まず、我々が取り組んだのが、インキュベーションのしくみづくり。当時、入居者が既に決められており、その入居者を支援するというミッションだったのですが、我々が審査をして、入居していただいた方ではなかったので、「ところで行政はなにしてくれんの?」「安い家賃の所に入居したかってん!」など、インキュベーションを勘違いされている企業さんが、多々おられました。その方々にまず、「インキュベーション施設はただの部屋貸しとちゃいますよー!IMが企業さんと一緒になって、スタートアップ時の事業をサポートする施設なんですよ?。そのためにはお互い信頼関係ができていないと忌憚のない意見も言い合えませんし、サポートなんてとんでもないですよね???そう、こんな私にうちゃうちゃ言われたくない方はどうぞ、お引き取りください。」と時には優しく、時には喧嘩しながら、伝えていきました。今でも堂野さんとする昔話はいつもこの時の話になる程、なかなか大変な時期でしたが、この時の経験を通して、信頼関係なしにはIMは勤まらん!という私のIMとしてのぶれない根幹を作ってくれたような気がします。
 最近、SNSの普及の影響か、こうして支援する、されるという立場を超えて、人間同士として付き合ってきた当時の入居企業の方々が、起業されて10数年となり、今でもMebicでうまれた企業を続けておられ、さらにご活躍されている様子を伺うことが多くなりました。卒業後、業績が悪化し、しんどかったこと、会社が危機に陥ったこと、信頼していた部下や同僚に裏切られたことなど、大変なこともあったようですが、それを乗り越え、さらに人間としておおきくなられて頑張っておられる様子を伺うと、とても嬉しくなりますし、そんな彼らのお手伝いを創業当初少しでもお手伝いさせていただけたことを誇りに思います。また、少しご無沙汰していると、どうされているのかとても気になります。規模の大きさや売上は関係なく、会社として存在していただいているだけでとても嬉しいです。現在は堺のS-CubeでIMとしてお仕事させていただいておりますが、入居企業さんのコラボレーション先として、Mebic時代の企業さんにご相談させていただいたり、お引き合わせをしたりと、私の仕事上での貴重な財産となっていただいています。堺のインキュベーション施設、S-Cubeでお仕事をさせていただいてはや5年、こちらでも同じように私の財産が増えつつあります。日々企業さんから毎日刺激をいただいて、私も負けずに頑張らなければ!と思う毎日です。
 ということで、今年1年みなさまには本当にお世話になり、ありがとうございました。少し早いですが、2016年もみなさんにとってさらなる飛躍の1年でありますよう!おっと、その前に12月26日の定例会でお目にかかれることを楽しみにしております。

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