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国外交流と国外ビジネス – 台湾交流の経験から –

北嶋修 (北嶋事務所)  Vol.336

北嶋修

KNSのみなさま、こんにちは。沖縄の北嶋です。
今回、11月20日から23日には2回目の「KNS in 台湾」を実施します。前回が2014年の9月21日から24日まででしたので、2年と2ヶ月振りになります。
那覇から一番近い大都会は台北ですし、最近では那覇~台北間が週40便以上しかも格安とフライトも充実しているので、この3年ほど月一回のペースで台湾との間を行き来して、日台間の企業や大学の交流、ビジネスサポートなどをさせて頂いております。
今回は、台湾との交流を通じて感じていることを共有させて頂ければと思います。

1.国外交流のポイント

①言葉
国際交流で何と言っても難しいのは言葉です。しかし、当日の交流を楽しむことはもとより、その後の継続交流のためにも、できれば通訳を介せず参加者同士の意思疎通ができることがベターだと思います。
台湾は世界でも日本語学習人口が多い地域ですが、特にサービス業や貿易業・製造業・建設業に日本語が話せる方が多いです。IT業界や金融業界は英語が中心です。

②現地の「ノリ」
関西以外で行うKNS型の交流にも受け入れ先での「ノリ」があるように思います。県民性そして国民性にも因るのでしょうが、ノリが良い地域とイマイチな地域があるようにも思います。
台湾はKNS型交流では、間違いなくノリの良い地域に入ると思います。台湾人はみんなでわいわいしゃべるのが好きで、「商売は話しから生まれる…生意是聊出來的」という言葉もあります。
ただし、最近の台北ではドライと言うかスマートと言うか、日本、特にKNSなら必ず飲み会になるような場面でもさっさと帰ってしまうので、拍子抜けしてしまうことも多々あります。台湾では南部の方がガッツリと酒を飲むようです。

③目的を持った交流と相互互恵
これは国外だけに限らないのですが、先方から「何しに来るの?」と聞かれた場合に、ただ「交流しましょう」というのはなかなか苦しいものがあります。やはり相手にも理解してもらえる動機や必然性を持たせることが重要です。その点、前回・今回のKNS in 台湾は日本からは金属加工の関係者を中心に、また台湾側も高雄市の「金属工業研究発展センター」その他機関のご協力を頂くことで、目的感のある交流になっていると思います。
また、KNSのような交流だけではなく、ビジネスマッチングなどもそうなのですが、こちらの都合だけをお願いするのではなく、相手側の要望も受け入れることも相互の交流の継続のためには重要なポイントだと思います。

2.国外交流
国外交流を進めていくと、その先にはビジネスがあると思います。
ここ数年の経験に加え、過去に国外展開に成功している沖縄の企業20数社を調査して得られた知見があります。

①「動機」…自社の商品やサービスの可能性を見出し、積極的な利益追求の姿勢があるか?
まず、第一に必要なことは国外展開の動機であり、特に「積極的な利益追求姿勢」が成功企業に共通して見られる特徴です。すなわち、企業のビジネスに対する姿勢そのものが問われます。

②「人脈」…国外展開に必要な人脈を持っているか?
国外と国内の双方に幅広くかつバランス良く人脈を持っていることが大事です。商売はそもそも双方向であり、動いていれば国外でも国内でもそれぞれのニーズに当たります。国外展開を成功させるためには国外だけに人脈があってもダメで、国内にも相応の人脈が必要となります。

③「交流」…人脈を通じて自身で現地を調査し、持続的な交流に努めているか?
大切なことは持続的な交流です。たった1回の展示会参加や企業訪問で成約するということはあり得ないと思います。「補助金があれば行く」などと言っている方は、まず成功しません。きっかけに補助金を使うのは大いに結構ですが、その後の交流は自分の資金で進めるのが筋でしょう。ハシゴを外されたら終わってしまうようなビジネスをやってはいけないと思います。

④「情報」…人脈と交流を通じ、自身で現地の様々な情報を入手しているか?
現地の情報も自身で取得することが大切です。「情報は他人がくれるもの」と思ったら大間違いです。もし外国語のハンディがあるのであれば、日本語のできるパートナーを見つけて頻繁に交流することが望ましいと思います。

⑤「リスク回避」…交流と情報を通じて商習慣や文化の違いを認識し、リスクの把握と回避に努めているか?
国外どころか国内でもリスク回避が重要な課題であることは間違いないと思います。国外ではややこしいのが、理解や対処の基本となる文化の違い、遠隔地であること、法制の違いによる解決の難しさでしょう。
どんなに仲良くなっても「リスクは必ずある」と考えた方が良いと思います。もしリスクが発生しそうな場合には、速やかに手を引くことができる用意を整えておくことが必要でしょう。

最近では沖縄県も県内企業の国外展開を支援し、果敢に進出する企業も増えています。
今後も日台両国の中小企業のために、微力ながらお役に立てればと思います。

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