Members Column メンバーズコラム

CIVIC PRIDEの醸成

川井保宏 (KNS四国支部世話人(四国経済産業局))  Vol.22

川井保宏

動き始めたばかりの四国支部世話人、川井 です、はじめまして。
っと、昼間の勤務先は、四国経済産業局(経済産業省の四国支局)です。
感じていることなど、ザッと紹介させていただきます。

もう25年も前になります。
何故か、まだ20歳代だった私が中心になって、四国の産業ビジョンをまとめることになりました。
それまでの・・ビジョンというのは、将来予想。
何年か先、こうなるんじゃないか、こういうようになろうよ、
そのために工場を誘致して ってなことが中心だったのですが、
白紙から考えろ と言われ、いろんな方々と意見交換していました。

例えば、こんなこと。
・工場を誘致して工業出荷額が上がったと喜ぶのは、他から成績の良い生徒を連れてきてクラスの偏差値が上がったと喜ぶようなもの。
・そもそも、工業出荷額が上がるとか、日本が世界で第○位だなんて、国民の生活になんの関係があるのか。
・経済が、いつまでも上がり続けることなんてない。戦後復興が軌道にのった時、所得が倍増するのはわかりきっていた。それを所得倍増計画だなんて言ったがために、必要以上の速度で上がった。急すぎる成長はどこかで必ず問題を起こす。もっとゆっくり上がるべきだった。これからは別の軸が必要。

なんか、今も全く同じ議論が繰り返されてるような…。

GDPが世界第2位になったのが、1968年。戦後の復興から先進諸国に追いついたその時点で方針が変わらなければいけなかったのに変われなかった。そして、課題は増え続けながら、今も失われた40年が続いている(by小宮山宏氏
1965年頃から、日本人はキツネ(地域によってはタヌキetc)にダマされなくなった。自然との関係が稀薄になった。現在から振り返る過去は、今の価値軸で計った過去でしかない。見失ってしまった価値軸も多い(by内山節氏

こんな主張に、強く共感しつつ過ごしてきた25年間。(苦笑

昔には戻れませんが、新しい価値軸を探そう と、
それには、いろんな人が、セクター関係なく地域に関わろう と、
そんな活動を、いろいろな方とやってきました。

そして、最近、こういう主張が取り上げられることが多くなっているし、
こういう活動を自然体でし続けてきている地域がクローズアップされたり
(雑誌Penに、徳島県神山町が取り上げられています。ゼヒ、ご一読を)
なにより、最近、30歳代後半より若い経営者(社長の息子さんとか)の話を伺っていると、同じようなことを言われ、活動している方々が、明らかに増えてきていてると感じています。

ということで、
仕事と生活の一致、産業・企業・経済活動と地域活動との接合、
より多くの人がCivic Prideを持つ生き方
そんな一致感が生まれると良いなあと願いつつ、動いています。

そんな川井です。これからよろしくお願い申し上げます。

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