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メビック扇町リニューアルオープン3周年に思う

堂野智史 (メビック扇町)  Vol.206

堂野智史

みなさん こんにちは!
堂野@世話人のひとり、メビック扇町です。

時の経つのは早いものですね。
メビック扇町は、水道局庁舎から移転し、
リニューアルオープンしてから早3年が経過しました。

その間、市長が変わるなど、運営面ではいろんな変化がありましたが、
おかげさまで皆さんのご支援とご協力により、
元気に活動を継続させていただいています。
来年度も我々が運営をさせていただくことが正式に決まり、
また新たな課題解決に心機一転取り組みたいと思っています。

ところで、この3年間で我々の立ち位置にも大きな変化がありました。
それは水道局時代にあったインキュベーションがなくなったこと。
水道局時代には「創業支援」が業務の中心でしたが、
リニューアルオープン後は、「創業支援」がある意味影を潜め、
大阪で活動するクリエイターの情報発信、ネットワークづくり、
ビジネスマッチングなどが主軸になりました。

つきあうクリエイターの幅も広がり、最近では大阪だけではなく、
全国各地の皆さんとの交流も広がってきています。

中でも、マチオモイ帖の動きには目に見張るものがあり、
この3年間の広がりにただただ驚くばかり。
実務的にはかなり限界に近づきつつあります。

震災直後にリニューアルオープンしたメビック扇町にとって
最初に開催した大きなイベントが、「ソーシャルプロポーズ」という
クリエイターの持ち込み企画でした。
日頃クライアント仕事に追われるクリエイターの皆さんが
社会に対して何ができるかを自由に表現しようという内容で、
大阪で活動する著名なクリエイター約10グループが
思い思いの企画展示を実施されました。

マチオモイ帖は、その中の1コンテンツで、
村上美香さん、築山万里子さん率いる629というグループの企画でした。
村上さんが故郷を思い創った「しげい帖」が、
「ソーシャルプロポーズ」のプロデューサーである清水征行氏の目にとまり、
マチオモイ帖という企画に・・・。

この段階では、34作品の展示で、大阪を中心に、
北は関東、南は九州にかけて点在するといった限られた範囲に留まるものでした。
しかし、ひとりとつひとつの作品のレベルが高く、じっくり読む人が多かったため、
マチオモイ帖の展示ブースの滞留時間は長く、黒山の人だかりが・・・。

地図好きの僕にとっては、日本地図の上に34本しかピンが立ってないのは
とても寂しい気がして、「全国各地にピンを立てたいね」って
主催者に言ったのを覚えています。

当時、たまたま、メビック扇町として、
東京ミッドタウンでイベントをやろうという話が進んでいたこともあり、
このコンテンツで東京進出を、という話をしたところ、
ソーシャルプロポーズの清水柾行さん、629の村上さん、築山さんから快諾の一つ返事。
そこに東京ミッドタウンとのつながりのきっかけを創ってくれた廣瀬圭治さんが加わり
マチオモイ帖がスタートすることになりました。

ほぼ半年間企画を練り、作品公募を行った結果、
2012年2月には、東京ミッドタウン・デザインハブで324作品を集めて開催。
5月にはメビック扇町で同じ内容で開催し、
両会場で1万人を超える皆さんにお越し頂きました。

その後、全国各地から開催希望が寄せられたこともあり、
2013年2月?3月には、北海道から沖縄まで、
13地域ブロック、22箇所で同時開催することに。
作品数も合計約670作品に達し、全国各地にマチオモイ帖が少しずつ浸透しはじめました。

そんなこともあり、2013年、2014年のゆうちょ銀行カレンダーに
2年連続マチオモイ帖が採用されるという快挙。
なんと、ゆうちょ銀行カレンダー2014年版は50万部以上も刷られていて、
全国の郵便局で配布されているとか・・・。すごい発信力ですね。
採用された12人のクリエイターにとっては、情報発信のいい機会になっていると思います。
また、グッドデザイン賞2013を審査員推薦で受賞するなど
思ってもみなかった効果も出始めました。

今年は、再び東京と大阪とで2月末から3月はじめにかけて同時開催。
新旧合わせて約800にも及ぶ作品が集まりました。
東京展は、前回と同じ東京ミッドタウン・デザインハブで開催し、先日閉幕しましたが、
大阪は、メビック扇町で3月29日まで開催中です。

特に今回大阪では、大阪市営地下鉄さんとのコラボが実現し
大動脈である御堂筋線にマチオモイ列車が走ったり、
全線・全車両で車内放送による開催案内があったり
扇町駅をマチオモイ駅にデコレーションするといった試みがなされ、
一体いくらくらいの広告効果があるのだろうかと、こちらがびっくりするくらい
地下鉄の皆さんには全面的にご支援を頂いています。
中でもマチオモイ列車は10両編成の電車の端から端まで
中刷り広告にマチオモイ帖の表紙写真と作者名、概要を記載したポスターを掲出するという有様。
200人を超えるクリエイターのマチオモイ帖を地下鉄車内で知ることができる、
今までに経験の無い出来事が起こっています。

他にもいろんな方にご支援、ご協力を頂き、成り立っているのですが、
マチオモイ帖展が、精神的には一番安定して開催できているのも事実。
物理的には、睡眠時間が極度に無くなったり、休日がなかったりしていますが、
企画・運営上はほぼストレスなく進んでいます。

関わる皆さん、ほぼボランティアにもかかわらず、
自分のこととして当事者意識を高く持ち続け、自身の役割を認識し、
責任を持って主体的に行動して下さっています。
さすが、プロやなぁと思うことも多いですよ。
こんな仲間と一緒に仕事ができることは本当に素敵なことだと
日々感謝する次第です。

3月29日には、マチオモイ帖大阪展のクロージングを兼ねて、
メビック扇町リニューアルオープン3周年記念イベントを開催します。
夜には盛大に3周年パーティも開催しますので
お時間許せば、ぜひお越し頂ければ幸いです。
http://www.mebic.com/event/4499.html

ということで、「自立・主体性・自己責任」という僕の好きな言葉を大事に
これからも「いつも明るく、笑顔で、元気に」活動していきますので
引き続きメビック扇町へのご支援、ご協力をお願いいたします。

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