Members Column メンバーズコラム

北海道が暑いなんて

君 一哉 (江別市建設部管理課)  Vol.681

ここ数年、異常な天候ですよね。
北海道、「夏は涼しく、冬は大雪」のイメージだと思います。
実は私の家にはクーラーがありません。だって、何とかなる(なった)んですよ。小中学校もクーラーは無いし、貧乏な江別市役所にいたっては、つい最近網戸がついたばかり。それも「コロナ対策」で(笑)。
それが今や様変わりです。夏になると、皆さん北海道へやって来ます。もちろん涼しさを求めて来道する訳ですよ。「涼しいススキノで飲む冷えたビール」で頭がいっぱいの皆さんを空港でお出迎えするのですが、最初の挨拶が「お久しぶり!」から「暑くてごめんなさい!」に変わってしまいました。
昨年は特にひどかったですね。レタスが畑で「焼けた」り、暑さに弱いブロッコリーが畑で「くさった」り。傷んだブロッコリーのニオイ、強烈なんです。見渡す限りのブロッコリー畑からそのニオイが漂うわけですよ…トラウマものです。
海産物も影響を受けています。函館のイカ、根室のサンマ、えりものシシャモ、みんなダメです…ダメダメばかりだと気が滅入るので、温暖化に負けない「美味しさ」、北海道江別市からお酒の話題で気分転換しましょうか。

〇ウイスキー
北海道のウイスキーといえば余市の「ニッカウヰスキー」が有名ですよね。
https://www.nikka.com/
最近では利尻島に日本最北の醸造所「カムイウイスキー」もオープンしました。
https://www.kamuiwhisky.com/jp
江別市関連の話題では「道産コーンウイスキープロジェクト」。北海道のトウモロコシでウイスキーを造る試みが始まりました。
https://www.hro.or.jp/hro/info-headquarters/cornwhisky.html
トウモロコシと言えば「甘いスイートコーン」を連想しますが、ウイスキーの原料は乾燥した実だけを使う特別な品種「ビビアン」。これを粉砕し「コーングリッツ」を製造するのが江別製粉グループのN-GRITSです。
https://haruyutaka.com/n-grits
「純国産コーングリッツ」を安定して製造するには、菓子だけでなく様々な分野で利用される必要があります。道産コーンウイスキーが完成したら、皆さんでガブガブ飲んでいただければ幸いです。

〇ビール
江別市でクラフトビールを醸造しているのがノースアイランドビール。
https://northislandbeer.jp/
地元つながりの様々なコラボに取り組んでおり、同じく江別市にある田中養蜂場のはちみつを使用したビールも醸造しました(限定醸造)。
https://northislandbeer.jp/news/honeytrap/
https://www.tanaka-apiary.com/
生産者と一緒に「江別産ホップ」栽培にも取り組んでいます。フレッシュホップを使用したビールはフルーティーで美味(毎シーズン限定醸造)。今シーズンのビールを買いに行ったら、「来年こそ飲むだけでなく、ホップの収穫も手伝ってくださいね!」とくぎを刺された私です(笑)。
https://northislandbeer.jp/news/freshhopale2023/
https://northislandbeer.jp/news/freshhoplager2023/
https://ambitious-farm.co.jp/
江別は小麦の栽培が盛んですので、大麦も試験的に栽培しています。将来的には江別でモルトまで製造できればと思っています。大麦をモルト工場へ運び、さらに完成したモルトを江別へ戻す往復の輸送費、もったいないですからね。

〇日本酒
江別産酒米「彗星」100%で醸造しているのが日本酒「瑞穂のしずく」です。当初は食用米の消費拡大を目的としたコラボだったのですが、醸造元の蔵から「食用米でなく酒米で醸造したい」との要望を受け、今に至っています。毎シーズン数量限定で醸造される「無濾過生原酒」は争奪戦となります。
https://kitanonishik.official.ec/items/68007312
実は北海道では酒米「山田錦」が栽培できませんでした。瑞穂のしずくを醸造している小林酒造(栗山町・WBC栗山前監督が住んでいる町)は「山田錦に負けない道産米のお酒」にこだわってきましたが、温暖化の影響で遂に北海道産山田錦が収穫されるようになりました。まだまだ収量が少ないので醸造も少量ですが、将来「江別産山田錦」が登場するかもしれませんね。
http://www.kitanonishiki.com/?p=1884

このコラム執筆時はまだまだ冬です。朝早くから雪かきに追われてヘロヘロ…出勤しても放心状態です(笑)。今年も夏は暑くなると思いますので、過ごしやすい春と秋、北海道へぜひお越しくださいませ。

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