Members Column メンバーズコラム
ひとりで楽しく学んでいる私の経済学
山内祐二 (株式会社アクルス) Vol.107
リーマンショックが突然訪れ後頭部を殴られ放心状態!
立ち直りつつあった昨年3月11に東北大震災!肩を強く押されるように経済を独
学で学び始めました。皆さんも記憶にあると思いますが震災復興に「国債発行」
か「増税」でメーリンが盛り上がった時です。あの頃からスタートしました。
スクールに通う訳でもなく、テキストに沿って学ぶという訳でもないため体系
的には学習出来ておりません。解らないことを調べて知る。このことが中心で
した。結果としてどの程度学習できたかは疑問です。当然満足もしておりませ
んが結構面白いことだけは実感しました(^^)!
<知らなかった韓国の実情>
半導体や液晶で日本に圧勝している韓国のお家事情がこんな状態とは!ウォ
ン安で輸出攻勢をかけている韓国は不動産神話が崩壊して大変な状態。家計資
産の8割を占める韓国は(日米の2倍)家計が大変。賃貸料も2ケタの上昇率。不
動産の活性化策を模索するが大企業、金持ち優遇と批判。対外債務の4割は短期
債務でEUからの調達が多い。ヨーロッパ危機の影響を大きく受けた。消費者物
価は目標上限4%を上回る状況が続く。自殺率は日本を大きく超える。
<CDSなるものが一国を危うく>
CDS(credit default swap)国債の信用力に応じて上下する金融商品。国債
は信用力が低下するとより高い利回りを保証しなければならず買い手がつきに
くくなる。CDSは国債を保険するするもので利回りと連動して上下する。CDSを
上昇させると利回り国債共に動き出す。これをもとに巨額の利益をヘッジファ
ンド会社は手にした。まだ安い内にCDSを買い、財政悪化で国債の支払い能力が
下がる(ギリシャなど)ことなどが露見すると他のヘッジファンド会社も買い
に入り、CDSの値が一気に上昇し高値で売り抜けて巨額の利益を手にする。
こんな仕組みが国を滅ぼしかけるとは知りませんでした。落ち着きかけたEC
ですが未だにCDS指数はリーマンショックの2倍近くあるんです。
<元日銀審議委員の須賀さんの話し>
ここ10年はマイルドなデフレだそうです?タカ派の須賀さん、現在はキャノ
ン。「マーケットが独自の理論でくると「は?」となることもあった。金融政策
の評価は悪かったが結果としてパラレルに現われ(世界全体、主要国のGDPの推
移)中央銀行の役目としてそう悪くはないのでは。急速なデフレでなくマイル
ドなデフレであった。そこに日銀の役割があった。十分な流動性の供給で
金融機関の信用収縮を避けることができた。・・・・」等々
こんなことまで気になるようになりました。まだ詳細が汲みとれてませんの
でまだまだの学習です。4月には審議委員の交替があるんです。正式なインフレ
ターゲット制(今は目標のインフレ率を設定していますが、そのために方策を
打つという処のものではありません)を日本も布くのか楽しみです。
<QE3>
不胎化QE!こんな方策もあるのか?
FRBが新札を発行して長期国債を購入すると同時に、買い取りで市中に出回った
資金を短期で民間から資金を借り入れし回収する方法。長期金利を低く抑えて
成長を促すと同時に通貨の流通量を一定に保ちインフレを防ぐ新しい債券購入
プログラム。
小さな会社を経営する私ですがリーマンショックの時のようにいきなり殴ら
れるのはもう御免です。少しでも防げるならば経済を学ぶべきだと思い進めて
います。皆さんにもお勧めしたいです。リーマンショックの前の年頭式でこん
な事を話された経営者がおられました。「今年はとんでもないことが起きるから
慌てずに対処するように!」私もそうありたいですね。逃れることはできませ
んが何らかの準備はできます。今の世の中、リスクを負わなければ会社は存続
できません。少しでもリスクを小さくして利益を確保したいと思います。
先日、日本大手の証券会社の方が「これから25年は日本株はいける」と言っ
ておられました。「それって、ほんと?!」と思います。が、考え方があるんで
しょうね、何かが!「まだまだ勉強しろ」と言われたような気がします(^^)