Activity Report 活動報告

第3回ソーシャルビジネス研究会

奥脇学さん

第3回ソーシャルビジネス研究会は「障がい者の課題をITで解決したい?奥進システムが社会に対してできること」をテーマに、有限会社 奥進システム 代表取締役 奥脇学さんを招きお話していただきました。

奥進システムでは、発達障がいのある方の環境が、進学など変化した場合に一貫した支援が受けられるように作られたサポートブック「うぇぶサポ」や、障がい者福祉施設や支援者向けの支援業務管理プログラム「うぇるサポ」、精神障がい者の就労支援システム「SPIS」を開発、提供してされています。
http://www.okushin.co.jp/

研究会風景

一例として「SPIS」は、自社で精神障がいの人を実習で受け入れ、他の人にも応用できるのではないかと考えたきっかけだったといいます。

同社は以前から身体障がい者の社員を雇用しており、職場の段差をなくすなど環境面では態勢はできていました。ただ、これまで障害者を雇用してきた企業でも「精神障がいのある人の職場定着には課題がある」と聞いてきたことから、どのような雇用管理をすすめればよいかを模索してこられました。
たとえばストレスが引き金になり早朝から目が覚めてしまう「早朝覚醒」にいかに早く気づくか。長時間「過集中」してしまうことで体調を崩してしまうことをどう管理するかなどの課題が見えてきました。

奥脇さんは社員の状態を把握することを目的に社員に生活面、作業面、社会面になどの項目を設けた日報をつけることを業務の中に位置づけました。付けたデータをグラフ化していくと仕事が忙しくなると体調に影響が出ることがわかるようになり、仕事量の調整や声掛けなど一緒に働く上において注意すべき点等を理解できるようになったといいます。

障がいがあっても、「社会とつながりたいと」思う人が一人でもこのサービスを使うことで多くの人に働いてもらい社会とかかわりを持ってほしいと思っておられます。

自らを「システム屋」と名乗り、自らはソーシャルビジネスを行っているつもりはないと話す奥脇さんは、経営活動を行ううえで、社会に対し出来ることは「ついでに」積極的に取り組んでいきたいと考えておられます。

「?しなくては」と力むのではなく自然体で行われている奥脇さんのお話をうかがい、温かい雰囲気に包まれた研究会となりました。

PAGE TOP