Members Column メンバーズコラム
地域の発信力を高める伴走支援者として
片岡浩二 (株式会社コトウリ) Vol.780
KNSのみなさま、いつもお世話になります。今回のコラムは私の現在と今後について考えていることを書こうと思います。
私は株式会社コトウリの片岡と申します。理念やビジョンをコト(価値)に言語化、コンテンツマーケティングで未来のお客様と出会うお手伝いをしています。制作の代行から始め、研修・仕組みづくり・OJTを経て、自走できる組織になるまで伴走しています。
ウェブ業界で伴走支援をしているのは10%程度。まだまだ珍しい存在です。もともと「ウェブサイトを使ってもらうにはどうすればいいのだろう」と悩み、「使う価値のあるものだと自覚してもらう」には、「成果を出して、ノウハウをお伝えすればいい」という結論から生まれたスタイルです。
お付き合いが長くなってくると、経営や組織のご相談をいただく機会も増えます。いい加減なお返事もできないため、中小企業診断士の資格も取得いたしました。「ライバルが少ないところで活動したい」と思って、都道府県の分布人数を調べてみると、明らかな偏りがありました。
支援者の偏り
中小企業診断士は約30,000人、アクティブな方が約20,000人、その内7割の約14,000人が都道府県の協会に加盟していると言われています。協会の加盟人数を調べてみると東京が44.2%、大阪が11.4%と都市圏で50%超え。私が生まれた愛媛県は0.5%程度でした。協会への加盟は任意ですし、人数を公表していない協会もあったため推定の数字となります。
他の士業はどうなのだろうと思い、活動に都道府県協会への登録が義務付けられている弁護士の分布を見ると、東京で50.2%、大阪で10.9%、愛知で4.6%でした。愛媛県は0.3%となります。都市に大半の支援者が集中して、地方はほとんどいないという傾向は、他の士業でも同様でした。東京一極集中と言ってもいいかもしれません。
市場は需要と供給の関係で成り立ちます。分布に偏よりがあるということは、都市の需要が大きく、地方に需要がないのでしょうか。
地方に支援の需要はないのか
令和6年度のよろず支援拠点の相談件数を調べてみると、都道府県相談件数ランキングの1位は福岡県の75,430件、2位が千葉県の41,440件、3位が埼玉県の31,117件です。関西圏を比較しても大阪の19,967件に比べて奈良が23,628件、京都が11,610件、和歌山が11,291件です。都市に比べて地方の需要が少ないとは言えない結果が出ています。
都市部中心の商工会議所(会員数:約125万、拠点数:515)と地方中心の商工会(会員数:約79.1万、拠点数:約1,600)の年間相談件数を比べても商工会議所が約160万件に対して商工会が約254万件と都市部を上回る相談件数です。
地方には需要がたくさんあるものの、支援者は都市部に集中していると言えそうです。主な理由は、単価と案件の獲得機会、雇用環境の違いでしょう。同じことをするのであれば、単価は高いに越したことはありませんし、業務を進めるにあたってわざわざ苦労したくないでしょうから。また、地方は多岐に渡る相談が中心になるため、都市のように専門性を活かしにくいという点も大きいと思います。
行って気づく地方のすばらしさ
私は食べ歩きが趣味です。特にローカルチェーンやご当地グルメと呼ばれるものが好きで、旅行や出張で現地に行くと必ず食べに行きます。なぜなら、食を通じて文化が体験できるからです。同じ料理でも味付けが違ったり、食べ方が違うのが本当に面白い。おでんひとつとっても姫路は生姜醤油をかけますし、高松は白みそ、静岡は青のりとだし粉をかけて食べます。
また、どのローカルチェーンも地域の方々に愛されています。たとえば、金沢のチャンピオンカレーや8番らーめん、関東の富士そばや日高屋、関西ならイスズベーカリーや都そばなどですね。
一歩外に出れば、多様性に溢れた文化が楽しめます。しかし、地方にある中小企業の元気がなくなれば雇用が減り、経済が縮小、文化が消滅してしまう可能性があります。これを何とかしたいと考えています。地方創生、地域活性化、まちおこしといったキーワードが頭の中を渦巻くようになりました。
2022年から2年ほど関わった地域活動やイベント運営などでも発信できる場や継続の大切さを実感しました。続けていれば思いは届きますし、人が集まってきます。
今後の活動について
「地域の魅力を発信したい」と思っている人を支援しようと考えています。できれば地域に根っこが生えている人がいいです。地域が大好きであれば、粘り強く続けられます。発信から効果までにタイムラグがある以上、地域自慢をライフワークのようにできるのが望ましいです。
核になる情熱があれば、発信のコツを覚えれば効果は出ます。言語化や発信は技術ですから、再現性があるからです。
過疎ビジネス(横山勲著)で、「今後の地方創生はコンサル丸投げ型から人材投資型へ転換すべき時にきている」という一節があったのですが、すごく共感できました。支援で成果を出す企業は自分の頭で考え、行動しています。自分の地域の魅力は住んでいる人が最も深く知っているはずです。技術を身につけて遠くまで声を届けてほしいです。
人口が減っていくのに、生活者の選択肢は増えています。だから、全体の可処分時間は小さくなるのに、競争は激しくなります。そんな中で、体験の価値は高まっています。地方には現地じゃなければできない体験があります。そのためには声をあげましょう。
まずは都市のノウハウを使って地方に来てもらう(交流人口を呼び込む)。地域のファンになってもらって、継続的に関わってもらう(関係人口を増やす)。移住や二拠点生活をしてもらうといったステップを踏めば、都市部への人口流出もゆるやかになるのではないでしょうか。
私は都市で稼いで、外部プロ人材として地方と関わりを深めていこうと思います。また、志を同じくする仲間を増やして、より大きい仕事ができるように取り組みます。地方と継続して関わりたい、発信力を高めたい、ご当地グルメが好きなど、似たようなことを考えている方がおられたら、ぜひ声を掛けてください。ともに夢を語り合いましょう!
株式会社コトウリ
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