Kawaii新人部下の「なまなり　あい」ちゃんを紹介します。

日村健二 (近畿経済産業局)  Vol.776

こんにちは。いつもお世話になります。近畿経済産業局の日村です。
「あいちゃんは世間知らずの新人部下。」「あいちゃんにはビールやスィーツを奢らなくても大丈夫。」「あいちゃんは強い！彼女の成長の為にも、何回でも『ダメ出し』してやってください。」「あいちゃんはダメ出しくらっても、休みません。凹みません。」「綺麗な夕日を見ても涙を流しません。」「パワハラ、熱烈代歓迎！」「趣味は、壁打ち！」「好きな言葉は、○○して！」
省内の組織経営改革の一環として、今年の9月から「生成AIコンテスト & 生成AI説明会」なるものが始まり、その一幕における発言です。そうです「なまなり　あい」ちゃんは、「生成AI」のことです。うちの省では、「METI-LLM（大規模言語モデル）」、「Copilot chat」「M365 Copilot」というあいちゃんソフトが使えるそうです（違いは、良く判らなかった、、、）。

冒頭、事務次官挨拶で「あいちゃんの活用による業務の効率化と高度化を図り、「本質的な課題に挑戦する」職場環境を整備し、どこよりも最先端なあいちゃん導入が進んだ職場（省庁）にする。」とのこと。。。（わぉ、本気や、、、）

ちょっと前までは、
① 情報収集や文書作成の支援：「英語（その他外国語）のメールを翻訳して！」
② 会議・レクの文字起こし：「議事録書いたので概要をまとめて！」
③ 問い合わせ対応：「問い合わせシート（票）を項目毎に並べ直して！」
くらいのことしか出来なかったのに。。。

で、今回のコンテスト「あいちゃんが活躍する業務（導入済み）」として、次のようなものがありました。
１）国会・記者会見の想定問答を作成して！：過去の答弁を読み込ませ、現在の状況を付加した質問により、素案を作成する。過去の審議会等の議事録を読み込ませると、「○○委員なら、なんと答えるか教えて！」等、ピンポイントなブレストに役立ち、幹部レクに有用（おぉ・・・）。
２） 海外出張の事務処理を手伝って！：主に旅程管理（ロジ）がメインであるが、パスポート申請、チケット購入に始まり、外務省との交渉、現地関係機関との調整、出張後の旅費の精算、報告書の作成などなど。上記１）のような作業を加えると出張先での交渉内容（サブ）も想定することが可能（おおぉ・・・）。
３） 補助金や許認可に架かる申請書類の要件チェックをして！：様式の定まった申請書類をスキャナーで読み込ませると、必要事項の記載漏れの有無や疑問点を一覧にしたエクセル表を作成し、気になる申請書のみを担当者が再度チェックし、申請者に修正等の連絡をする。電子申請の場合には、形式要件が整っていないなどの定型的な内容を自動でメール送信することが可能（おおおぉ・・・）。

一昔前までは、「国会のことは○○さんに聞け！」「海外出張は○○さん！」と、年配者の「（少し凝り固まった）活躍の場」であったんですが、あいちゃんの登場により、その活躍の場が狭まって（薄まって）きている感じがします。あいちゃんに対して、嫉妬の念すら抱きます。「あいちゃんなんて、居なくて良いのに。。。」と、枕を濡らす年配者も増えそうです（周囲の部下からは「あんたが居なくて良いのに。。。」と、言われる？）。コンテストの最後に、事務次官が「あいちゃんとの付き合い方を通じて、自分磨きを忘れずに。。。」という言葉が刺さりました。

私自身、今後の役人人生におけるモチベーション維持に不安を抱いている一人ではありますが、あいちゃんに写真を渡して、「ちょっとだけで良いので、格好良く漫画風に描いて！」と、お願いしたらこんな絵を描いて（探して？）くれました。なかなかの出来映えです。技術はもとより、上司に「忖度する」能力も持ち合わせております。あいちゃんは、「末、恐ろしい存在」です。あいちゃんがイメージする「格好良い日村さん」に向けた自分磨きに励みます（見た目は無理かなぁ。。。・笑）。

と、ここまでで終わりの筈でしたが、昨日の新聞でこんなことが書いてありました。
「あいちゃんが職場で活用されると、若い職員の人材育成に繋がらない。なぜなら、下積み期間におけるトライ＆エラーの経験が養われない。結果として、新人採用も不要となり、今後、就職難の時代が訪れる。」（おおおおおぉぉぉ・・・）

あいちゃんチェック無しで作成しました。現場からは以上です（笑）。